風力発電の利回り

風力発電投資を考える場合には、どのくらいのコストがかかり、どのぐらいの年数で元が取れるのか心配になるでしょう。では、風力発電投資は何年で元が取れるのでしょうか?また、風力発電投資は本当に儲かるのでしょうか?利回りはどのくらいになるのでしょうか?

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風力発電投資の利回り

風力発電

風力発電の設置コストは1kWあたり22万円で、年間のメンテナンス費用が1kWあたり0.6万円です。この金額を踏まえると、風力発電投資の利回りは平均10%程度になります。風量が多いなど条件が良いと、20%ほどになる物件もあるのです。

利回りを見る限りでは、風力発電は自然エネルギーのなかでも高い売電価格だと言われています。

2022年の陸上風力発電の買取価格は250kW未満で16円+税/kWhになりました。50kW以上250kW未満の太陽光発電は10円/kWhです。2016年の風力発電のFIT価格が20kW以上で22円/kWh、20kW未満が55円/kWhであったことを考えれば、現在は大きな差はなくなってきています。

また、2023年の陸上風力発電の買取価格は250kW未満で既に発表されており、15円+税/kWhとなっておりますので、陸上風力については来年の2023年度もFITが継続することとなっております。

2021年の12月末に再エネ関連として有力な銘柄だったレノバが秋田県の大型風力の入札で三菱商事系の会社に負けたことで、業界に大きなインパクトが走りましたが、風力発電については引き続き大型案件については市場としては大きな注目度が高い事は間違いないでしょうね。

小型風力発電

なぜ、太陽光発電と比較すると高額な売電単価なのか?それは風力発電自体が日本でまだ大きく普及しておらず、 国が考える普及量にまだまだ達していない事が原因です。

そもそもFIT単価(売電単価)は建設コストを加味して買取単価を決定するので、太陽光発電と比べると初期コスト等が 高い事も大きな要因と考えられます。

とはいえ、買取条件だけを見れば風力発電のほうがやや有利になるのです。

しかし、儲けは費用を売上から差し引いて計算されます。風力発電の費用が高い場合には意味が全くありません。売上から風力発電を作る費用やメンテナンス費用を除いた金額を算出しておく必要があります。

年平均の利回り

この条件をベースに風力発電投資を年平均の利回りを算出すれば、だいたい10%くらいと考えられます。いい条件の年には、20%近くの利回りになる場合もあるでしょう。

ただ、太陽光発電投資と比較すると風力発電の発電量は月によって大きく変動します。場所によっては冬場で年間の発電量の大部分を占める場合もあります。

風力発電投資とほかの資産運用の利回りを比較してみると、年平均利回り10%という数字が、ほかの投資と比べて高めであることが一目瞭然です。どれくらい利回りが高いのか、具体的な物件事例を挙げて比べてみましょう。

投資の種類利回り
投資信託1%~6%程度
銀行への預金
(定期預金)
0.01%程度
不動産投資5%~20%程度
小型風力発電投資10%前後

この表からは投資信託や預金、不動産投資と比べると、風力発電投資の利回りは高いことが分かります。さらに、風力発電は固定価格買取制度(FIT制度)によって、20年間の買取価格を保証されているため事業に安定性があるのです。

ただ、太陽光投資の発電シミュレーションと比較するとその予測が大きく外れるのが風力発電となります。大きく上振れる事もあれば、大きく下振れする場合もあります。太陽光発電がローリスク・ローリターンであれば、風力発電はミドルリスク・ミドルリターンとなります。

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利回りのシミュレーション

利回りのシミュレーション

ここでは具体的な数値をもとに風力発電投資の利回りのシミュレーションをしていきます。利回りは、「年間想定売電収入 ÷ 初期投資費用 ✕ 100」の計算式で求められます。ある風力発電の投資物件を一例に、利回りをシミュレーションしてみましたので参考にしてください。

【北海道の小型風力発電(分譲型)の投資物件事例】

システム容量19.20kW
販売価格3100万円
(土地買取代、連系負担金※、システム価格込み)
年間想定売電収入459.8万円

※「連系負担金」とは、発電した電気を電力会社へ売電するために必要な負担金です。 「系統」と呼ばれる電力会社の電力網に接続するために必要な工事などの費用が発生します。

この事例の場合、表面利回りは13.48%と算出されます。ただし、実際の運用にはその他のコストもかかってくるので次項で解説していきます。

表示価格は10%の消費税が含まれています。

風力発電のコスト

風力発電投資をするためには、さまざまなコストがかかります。設備導入にかかる初期費用のほかにも、税金やメンテナンス、保険代など必要な費用があるので詳しく説明していきます。

風力発電設備費

風力発電設備費

一般的な風力発電設備の設置コストは、1kWあたり約22万円です。原料の鋼材が値下がりしたことや、風力発電メーカーが競合しているなどの要因から、初期費用は2009年ごろから安くなってきました。

土地と風力発電システムを別々に用意するよりも、小型の土地付き分譲風力発電を購入するほうが投資には適しているでしょう。

風力発電に適した広い土地に発電所が複数作られているケースが多く、その区画を土地付きで購入すると初期費用が抑えられるメリットがあります。物件価格は立地などによって異なりますが、おおよそ2000~3500万円程度が相場です。※設置場所により発電量が大きく異なる為

固定資産税

風力発電投資で土地を所有すると固定資産税がかかります。
固定資産税の額は、「課税標準額×1.4%」で求められ、課税評価額はおよそ時価の70%前後です。

【風力発電投資の固定資産税事例】

  • 3100万円の風力発電投資物件
  • 土地代 120万円
  • 課税評価額 およそ84万円
  • 固定資産税 約1万1000円程度

風力発電設備用の土地の場合は、固定資産税の特例が受けられます。20kW未満の風力発電なら、固定資産税が課せられることになった年度から3年分が3/4程度に軽減されます。

メンテナンス費

メンテナンス費

風力発電では定期的なメンテナンスが保安規定によって義務化されているので、費用を算出しておく必要があります。

定期点検は、年に2回ほど行うのが一般的です。一般的なメンテナンス費用は、10万円前後~40万円ほどで物件によってまちまちです。

金額はメンテナンス契約の内容によっても変わってくるので、契約内容をよく確認しなければなりません。なかには、万が一故障した場合の対応費用が契約に含まれているケースもあります。

電気設備のメンテナンスの場合は、運転を停めたうえで制御回路や主回路端子、動作のチェックを年1回ほど行う必要があります。風車本体も動く箇所に潤滑油を注油する、消耗品を交換するなどのメンテナンスが必要です。

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土地管理費

風力発電投資では、土地管理費が必要な場合もあります。メンテナンス費用は、風車そのものの管理にかかる費用で、日常的な点検によって整備を行うものです。

敷地全体の整備にかかるのが「土地管理費」で、自然保護の観点から行われる緑化整備なども含まれています。土地管理とは、敷地内の管理道路の点検や清掃、草刈や地域住民からの苦情受付などを行うものです。費用は年間10万円ほどが相場と考えておけばよいでしょう。

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遠隔監視システムにかかる費用

遠隔監視システム

風力発電投資には、異変を察知するための「遠隔監視システム」にかかる費用も必要です。費用は、通信費込みで年間5~10万円程度が一般的です。物件によっては、設置した年の数年後から費用が発生しますが、それまでは無料で監視してくれる場合もあります。

風力発電設備の情報を24時間監視する監視制御システムでは「SCADA」が一般的です。便利なシステムとして活用されており、風速や発電量などのデータ収集が可能です。

発電状況や発電量をリアルタイムで把握し、実績をレポートで「見える化」します。万一異常があればアラートで知らせてくれるので、費用はかかってもオーナーは早期に察知して対処できるというメリットが得られるでしょう。

保険

機器の故障などに備えて、風力発電では保険に加入しなければなりません。費用は年間約8~15万円ほどで、保険会社や設置場所、売電量によって異なります。補償内容は、機械故障や対人対物、売電補償などです。加入する保険によっては、事故が起きた際に事故要因の調査のための保証金も支払われるものもあります。

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今からは作る費用もメンテナンス費も低下してくる

メンテナンス費も低下

風力発電は、作る費用がまだ高いことは事実です。作るためのイニシャルコストを回収し、元を取るまでは10年は必要であるとも考えられています。また、風力発電の場合は、太陽光発電に比較すると、故障するケースは多くなるでしょう。

そのため、メンテナンス費が考えている以上に掛かるケースもあります。しかし、風力発電は、近年スタートしたばかりであるため、風力発電の価格競争はこれから本格的になるでしょう。

普通に考えると、これからは作る費用が安くなり、メンテナンス費も低下することが考えられます。

高利回り物件を手に入れるなら今がチャンス

風力発電所

2023年の陸上風力発電の買取価格は15円/kWhです。2012年から2016年にかけては、20kW未満の小型風力発電の買取価格は55円/kWhでした。

現在ではFITの買取価格は下がっていますが、2021年においても買取価格55円で運用できる投資物件があるのです。資源エネルギー庁が、経過措置として2018年4月までに認定を受けたものは買取価格を55円としているためです。

ただ、過去に認定を受けた買取価格55円の風力発電物件をもし購入される場合は、なぜ今頃売っているのか?必ず確認しましょう。 その他の許可に時間がかかっただけなのか?そもそも風力に適していない場合で売れ残っている場合も考えられます。

買取価格55円の中古物件は、風力発電投資のなかでも大変高利回りといえます。人気が高まっている案件で今後は入手しにくくなることが予想されるため、手に入れるなら今がチャンスではありますが、初期コストも当然高い事が予想されます。

本当にシミュレーション通りに風力発電が発電するのか?予想が外れて大損するのでは?多くの投資家さんがそう思っているはずです。 そのような方は中古の風力発電を購入する事をお勧めします。過去の売電実績がわかるので、リスクは当然低くなります。

タイナビ発電所は、新設からすでに連携している中古の風力発電施設を土地付きで紹介しています。自分で風力発電設備を作る手間も省ける上、売電価格55円/1kwhで利回り10%を超える物件も多数存在しますので、風力発電投資を検討している方はぜひご確認ください。

チェック

ただ、購入前に必ず発電シミュレーションの根拠は何か?近隣で動いている風力発電の実績等、細かく確認する事をお勧めします。 一般的に電力会社が保有する大型風力発電の場合は、数年間は風況をチェックして間違いない場所を確認してから建設します。 それぐらい、その場所で本当に風況が良いのか?を確認する事がとても重要です。

最後に、投資には株式・債権・仮想通貨・為替・不動産・太陽光・風力など様々な種類があります。全ての投資にはリスクがあり、 リターンが存在します。是非皆さんの投資ポートフォーリオの1つとして太陽光・風力などの再エネも検討してみてはいかがでしょうか?

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