新型コロナと投資

昨年までの常識が通用しない情勢のなか、本当に強かった投資先が「太陽光発電」だったことをご存知ですか?

工場が止まっても、旅行に必要だったエネルギー消費分が浮いても、太陽光発電の電気があぶれて買取ストップされる事態は生じませんでした。

新型コロナウィルスの収束は見えず、「アフターコロナ(Withコロナ)」を受け入れようとしている今、全国の経済行動やニーズが激変することを前提に、投資の考え方を変化させることが重要です。

本記事では、コロナ不況によって急変した投資先・変化に強かった投資先を紹介します。

太陽光発電がコロナショックに強い理由

太陽光発電がコロナショックに強い

太陽光発電投資には、FIT制度(固定価格買取制度)があります。この制度は、認定された発電システムが20年間・固定価格で発電した電気を売ることを認めるものです。

つまり、このFIT制度は電気の需要に影響されない売電価格で電力会社に電気を買い取ってもらえるというものです。太陽光発電投資は、国の制度に裏付けされた安定性がある投資先とすら言えるのです。

売電価格は太陽光発電設備が認可された年の売電価格を基準とし、電力市場の需要・供給などに左右されることもありません。それが20年間という長期間続くことが約束されています。

もっとも、経済産業省はFIT制度について「物価その他の経済事情に著しい変動」があった場合、「調達価格等(売電価格)を改定することができる」としています。しかし今回のコロナショックにおいて、FIT価格の改定はされませんでした

新型コロナウイルスを発端とした市場変動で大きな影響を受けた投資の一方で、太陽光発電投資は安定性を維持していたのです。

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太陽光発電投資とはなにか

太陽光発電投資

一般的に認知度は高くないものの、最初の発電所を手にした投資家が2基目、3基目と欲しがるリピート需要が高いのが太陽光発電投資です。

太陽光発電投資では、太陽光発電設備を設置して発電した電気を電力会社に売ることで売却益を得られます。平均利回りが10%前後と高く、長期的に安定した収入があることがメリットです。

投資3種の平均利回りを比較

投資先平均的な利回り
不動産投資3~3.5%
株式投資5~6%
太陽光発電投資10%前後

太陽光発電の投資商品のひとつである「土地付き太陽光発電」の場合は、利回りが10%を超える物件も珍しくありません。

太陽光発電投資の将来性

太陽光発電投資

FITの価格が20年変わらないということは、20年後に安定性を失うという意味ではありません。

日本の再生可能エネルギー産業は世界に比べて遅れていると言われてますが、それはつまり今後も成長していくことが明らかということ。太陽光発電は期待されている再生可能エネルギーの筆頭で、その将来性が高まっています。

その期待を表す例として、中古市場の盛り上がりがあります。

コロナショックにより各投資先が揺さぶられていた2020年4月、「トヨタグリーンエナジー」の設立が発表されました。

トヨタグリーンエナジーは、トヨタ自動車・中部電力・豊田通商の大手3社が共同運営する、再生可能エネルギー発電推進事業です。

太陽光発電設備などの再エネ電源を買い取り、トヨタグループへの電力供給を目指す方針を示しています。電源の獲得について具体的な指針は発表されていないものの、「既設の電源」という点で、FIT期間を終えた太陽光発電所も買い取り対象の候補に挙がると考えられます。

太陽光発電投資は一般的に、利回り10%を想定して最初の10年間で投資分を回収し、残りの10年間で利益をあげるモデルです。FIT期間満了後に企業が設備を買い取ってくれて、煩わしい処分も自分でしなくてすむということになれば、投資家にとっての太陽光発電投資のメリットは、さらに大きくなります。

太陽光発電市場はすでに中古物件の売買が増加しており、中古発電所の買取需要は今後も高まります。投資の重要フェーズである出口戦略も、この流れが強まっています。

太陽光発電投資なら安定した収益が狙えて将来性も◎

太陽光発電投資

安定性が高く、情勢変化に影響を受けにくい投資として、FIT制度(固定価格買取制度)を活用した太陽光発電投資がおすすめです。安定性にくわえて、平均10%前後と利回りが高い点も注目されています。

「タイナビ発電所」では、人気の高いFIT権利付き案件も紹介しています。会員限定の注目件も随時配信しているので、ぜひ、会員登録して情報をチェックしてみてください。

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新型コロナ不況は「世界恐慌以来の危機」

危機

2020年5月15日にアジア開発銀行(ADB)が発表した内容によると、新型コロナウィルス流行による経済損失は、世界全体で最大8兆8,000億ドルと予測されています。これにより、世界全体のGDP試算結果は最大で9.7%幅、下落する見込みです。

国内では、2019年10月に実施された消費税増税の影響で景気が後退した後、感染症発生前までは景気が上昇する兆候も出ていました。しかし、新型コロナウィルス流行のダメージが大きく、リーマン・ショック以来の危機に瀕しているのが現状です。

内閣府が発表した2020年1~3月期のGDP速報値は、前期比年率3.4%減となりました。4~6月期も先が見えない状況が続き、GDPマイナス幅は戦後最大の年率20%超に及ぶとの見方が強くなっています。

コロナ収束後も投資の先読みは難しい展開に

感染拡大が落ち着き、アフターコロナという新しい生活様式への転換が進んでいますが、同時に都市部のオフィス縮小やリモートワーク推進などが行われています。オフィス街をターゲットにした事業への影響が出るのは間違いありません。

コロナ不況からの回復には2年程度かかるだろうと、エコノミストは予測しています。投資家にとって不安定な情勢は、今後もしばらく続くことでしょう。

コロナショックで急変した投資先

投資

コロナショックによって相場が急変した投資先が多数あります。ここでは、主な投資先である先物石油・不動産・株・為替について、それぞれ説明します。

先物石油

原油価格は政治情勢や需要動向によって大きく変動するものです。とはいえ、原油は物質そのものが価値を持つ「実物資産」であるため、株式のようにゼロになるおそれはないだろうといわれていました。

しかし、コロナショックの影響を受けて原油価格は暴落し、2020年4月にはマイナス価格で取引を終えるという、前代未聞の事態が発生しました。注文していた投資家の中には、この急落に巻き込まれてロスカットが発生してしまった結果、ばく大な損失を被った人もいます。

不動産

不動産投資についても、コロナショックによるさまざまな影響が出ています。

テナントである店舗や事務所が営業自粛措置によって深刻な影響を受けており、売り上げが80~90%マイナスになったところもあります。それに伴って、家賃減額交渉が増えており、やむを得ず受け入れなければならない物件オーナーも増加しています。

感染が一段落してからも、オフィスワークに変化が生じています。リモートワークでも運用が十分と判断された業種を中心に、オフィス縮小や移転の動きが活性化しています。

これまでの都心部・駅チカというオフィス需要の定石が崩れ、従来の事業予測が当てにならなくなるということです。

チャンスもあるがやはり不安定

オフィスワーカー狙いのビジネスの安定性がなくなる一方で、今までにない場所での小規模オフィスの需要が生まれるチャンスとも言えます。

しかし、短期的にはテナントの退去や家賃の滞納、賃料減額要求は今後も増えるでしょう。新型コロナウィルス流行の影響が長期化すれば、店舗や事務所の賃貸だけでなく、住居の賃貸物件にも影響が及ぶ可能性があります。

現物資産を保有する堅実さが魅力の不動産投資でも、まれに起きる非常事態には弱い部分があるといえます。

株・為替

株や為替に関するコロナショックの影響も深刻です。2020年2月末には、世界中の株価が大暴落しました。NYダウもリーマン・ショック以来の下落幅を記録し、前週末比で12.4%の急落となったのです。

その後の株価は小刻みに上げ下げしつつ3月末まで下落が続き、その後は少し回復してきたとはいえ、以前の水準には戻っていません。くわえて、新型コロナウィルスの脅威そのものだけでなく、新型コロナウィルス流行への対応をめぐって対立するアメリカと中国の情勢からも、将来が不安視され、売り注文の増加によって株価が下がっています。

一方、為替は予想外の変動をしました。通常は株が売却される局面で円高に進むことが多いのに対し、コロナショックにおいては円高にならなかったのです。原因として、だれも経験したことがない極度の相場変動や景気の悪化のもと、投資家の判断に迷いが生じたことが考えられます。

株や為替の予想とは、過去の情勢と値動きの傾向から学んでいくものです。まれに生じる異常事態を前にしては、安定した収益は期待できないでしょう。

情勢の変化に強い投資先とは

投資

コロナ不況の影響を受ける投資先は多いものの、情勢の変化に強く安定性を見せた投資先もあります。ここでは、金と太陽光発電について紹介します。

相場の世界において「金は危機を愛する」という格言があるほど、金は情勢の変化に強い投資先といわれています。コロナショックについても格言通りの結果となり、2020年4月、金価格は40年ぶりに最高値を更新しました。

不安定な情勢で金に注目するのは王道とも言えますので、すでに世界中のあらゆる人が通り過ぎた選択肢です。つまり、金はすでに高騰しているため、これから金相場投資をスタートするのは得策とはいえません。