この度、土地付き太陽光・風力発電物件サイト「タイナビ発電所」などエネルギー業界のWebプラットフォーム「タイナビシリーズ」を運営する株式会社グッドフェローズは、太陽光発電システムの低圧設備向け遠隔監視市場でシェアNo.1を誇る「エコめがね」の販売数において、3年連続で第1位を受賞しました。

今回の受賞を記念して、グッドフェローズ・代表取締役 長尾(以下、長尾)と、エコめがねの販売元である株式会社NTTスマイルエナジー・代表取締役社長 小鶴慎吾 様(以下、小鶴)の二名による対談形式のインタビューを行いました。エコめがねという商品への思いや、両社の今後の展望、そして変革しつつある電力市場への期待などについてお話いただきました。

Q.1まずはじめに、これまで取締役としてNTTスマイルエナジー社を支えていらっしゃった小鶴社長ですが、2017年7月より代表に就任されたことへの想いをお聞かせください。

NTTスマイルエナジー社長 小鶴:弊社はNTT西日本とオムロンとの合弁会社でもあり、“通信と制御”を組み合わせることで、いわゆる『スマートグリッド社会』の中で価値提供ができないかということを、創業からずっと考えながらやってきております。その中で、「エコめがね」が端緒ではありますが、“端末と通信とクラウド”を使った仕組み、今風に言うと“IoT”になりますけれども、この基盤やサービスをベースに、笑顔で安心して暮らせるエネルギー社会の実現に貢献していければと思っております。

Q.2それでは、小鶴社長から、今回3年連続販売台数1位を獲得したグッドフェローズの印象や今後への期待についてお聞かせください。

小鶴:(GF様が)エコめがねのロイヤリティカスタマーであることは勿論ですが、何よりも、エネルギー関連のWEBプラットフォームでは日本で最大規模だと思いますので、それをこれまで作られてきた「スピード感」や「実行力」もさることながら、特に市場動向や技術が激変するこの業界の中で、様々な「工夫や知恵、発想」も含めて『何が今、ユーザに受け入れられるか』をずっと追求しながらスピーディにやられてきたことに、非常に敬意を表しながら、いつもサービスや事業を拝見させてもらっています。

長尾:ありがとうございます。

Q.3 それでは、今度は長尾社長から、3年連続受賞への感想をお聞かせください。

長尾:これに関しては嬉しい一言につきますね。まさか3年連続でこの栄誉を得られると思っていませんでしたし。当社は12月決算なのですが、年末に忘年会などで話をさせていただいて『来年も絶対一位を取ります!』と話をしている中で、それを口だけではなくて本当に実現させようというところを、いつも年頭の目標にしています。それを3年連続実現できたという嬉しさと、4年連続を目指して今頑張っているところなので、そこも実現させたいというところですね。

そしてエコめがねを拡げるということは、私の共感するVPP(バーチャルパワープラント)(※1)という世界観にもつながる部分があると思っているので、そのVPPを築いていくプロセスの一環としてエコめがねを拡販させていただきたい。売上利益だけじゃなくて、社会的なビジョンや理念の実現というところでも、非常に有意義で社会性のあることだと思って取り組んでおります。

※1 VPP・・・Virtual Power Plantの略語で、分散する複数の電力源(エネルギーリソース)を統合することにより、あたかも一つの発電所のように機能させる「仮想発電所」の意味。

Q.4長尾社長は、なぜグッドフェローズがここまでエコめがねの販売台数を伸ばしてこられたと考えられますか?

グッドフェローズ社長 長尾:そうですね、いくつか理由はあります。一つは、(NTTスマイルエナジー様と)相性がすごくいいなと思っていまして。それは前社長の谷口社長と我々の関係もそうですし、小鶴社長が社長にご就任されたときに、『どんな方なんだろう』というドキドキ感があったのですが、話してみるとすごく気さくで、共通の話題もあり、価値観も合うんじゃないかなと勝手ながら思っているところで(笑)、まぁ非常に相性がいいと。それはトップ同士だけではなくて、現場間の営業同士もすごく仲良くさせていただいているという、人間対人間の信頼関係というのがあると思っています。

もう一つは、「なぜエコメガネを販売しているのか?」と販売目的を改めて自問自答してみると、やはり、NTTスマイルエナジー様が目指されているビジョンに弊社が共感しているからだなぁと思うからです。つまり、拡販の先にあるのは分散型社会とかバーチャルパワープラントという世界観の実現だと思うんですけど、私自身、これらにとても社会的意義を感じています。弊社が掲げるミッションの「IT×リアルでエネルギーをつくる・えらぶ・まもる」にもリンクする部分があると思っています。ビジョンに共感するからこそ、目的が共通しているからこそ、我々としては一切迷うことなく、販売活動に集中できる。そんな思いでやっております。

Q.5エコめがねを拡販する意義について、小鶴社長よりお願いいたします。

トロフィー 小鶴:太陽光発電自体は「基幹電源化」していかなければいけない。そのためには長期安定稼働しなければなりません。「エコめがね」は太陽光発電の遠隔監視サービスとしてご利用頂いておりますが、今後は長期安定稼働のベースとしても貢献していきたいと考えています。
また、最近では改正FIT法によるO&Mの義務化がありましたが、販売会社様によってはO&Mサービスを提供したいけど稼働面も含めてなかなかできないといった声もありましたので、私たちが黒子となって支援する「エコめがね O&Mアラカルト」というサービスもご提供しています。

あとは先ほども話にありましたVPPですね。太陽光発電がたくさん普及すると、系統側にも色々と課題が出てきますので、それを解決する一つの手段としても貢献出来たらと思っています。そうすることで太陽光自体の導入量が増えることにもつながります。

それから、学校の屋根の上にPVを設置したり、公園や公民館の駐車場にカーポート型のPVを設置して災害時に自立電源としてご利用いただくというモデルを提供している販売会社様もありますが、そういった取組みにもご一緒して参ります。小規模で分散しているPVというのはなかなかファイナンスが付かない、金融機関も消極的というのも聞こえてきます。学校の太陽光は、全体の25%くらいしか設置されていないという調査結果もありますので、それらを我々自らが事業者になって設置していくことも進めて参ります。

一方で、家庭向けのPPAモデル(第三者保有モデル)(※2)、これは米国で主流のモデルですが、住んでいる人がPVを買うのではなく、事業者が家庭の屋根の上にPVを設置して自家消費分などで回収していくモデルですが、これが日本でも増えてきている印象があります。その計測や課金の役割として「PPA向けのエコめがね」のご提供、場合によってはPPA事業者になることで、再エネの普及にも最大限貢献していきたいと思っています。

長尾:最近アップルが第二電力社と提携したのもPPAモデルになりますよね?

小鶴:詳細なモデルは分かりかねますが、「自家消費」にもつながる話のようで、今後、産業向きでも増えてくると思っています。FIT制度が役目を果たしてきた結果だと思うのですが、太陽光のコスト自体も下がってきており、買う電力代より安くなるケースが出始めてきているのだと思います。販売会社様によっては、総コストをPVで発電した総電力量で割った時のコストが、kWhあたり5~7円になるとおっしゃっているところもあります。そういう状況になってくると、産業向けもいよいよポストFIT時代に突入するのかもしれません。企業が初期投資できるかという課題はありますが、いよいよ『自家消費分はまず屋根上の太陽光でまかなう』という本来あるべき状況が近づいているのだと思います。コストリダクションと新たなビジネスモデルの組合せで、よりPVが普及していく。そうすると国民負担なくPVが自立的に拡がることになりますので期待もしています。

※2 PPA・・・Power Perchase Agreementの略語で、事業者が家庭の屋根の上に太陽光発電を設置して発電した電力を回収していく「第三者所有モデル」の意味。

Q.6 それでは、「2020年の電力市場はどうなっているか」について、お二人からお話しいただけますでしょうか。

長尾:そうですね、先ほど小鶴社長が太陽光の基幹電源化とおっしゃったように、そういう時代にすでになりつつあると思います。今までは東京電力など(の既存電力)が原子力発電所や火力発電所などを運営する、大規模集中型の電力システムだったと思いますが、これからは太陽光がどんどん普及してきて、分散型電源に移行していく。そうすると、電力会社側と需要家の関係性が変わると思います。つまり、今までは電力会社から需要家に対して一方向で電力を販売していたのが、今後は需要家が太陽光や蓄電池を持っているので、そこでの調整力を発揮したり、電力会社を通さずにP2P(ピアツーピア)取引、消費者間で取引が行われたり、そういう世界が2020年あたりからくるんじゃないかと思っています。

小鶴:おっしゃる通りで、現在は、遠くの大きな発電所から需要家まで電気を送るという託送料金しか設定されていませんが、国の議論の中では“低圧-低圧間の託送”を設定してはどうかという論点があります。

そういう制度が出来れば、低圧側で発電したり消費したりする者同士の融通ができるようになる可能性があります。その時には分散しているエネルギーリソースをやり取りするP2Pの世界が来るのではないかと私も思っています。

長尾:P2Pの世界では、個人同士の電線の整備というのは国としてはどのように考えているんですか?

小鶴:電線自体は今の電線を使うことになると思うのですが、どこでどれだけ発電したかや、どこでどれだけ使ったかというのは計量や計測の話になりますので、『余った分はこちらに、たりない分はこちらに』というのは、計量・計測や制度が整えばできるのではないかと思います。

長尾:そして中央管理者の不在や少額決済という側面から、ブロックチェーン技術の応用がいいのではないかという議論もあるということですね。

小鶴:そうですね。その可能性もあると思います。

長尾:送電距離で託送料金を変えたほうがいいのではという議論もありますよね。それはどれくらいの現実性があるんでしょうか?

小鶴:これも正に議論されていますが、単純に高圧から低圧と、低圧から低圧でなどで分けられると、区分という意味ではシンプルですが、実際にかかっているコストと合致しないという課題もあります。

最新の議論では、『エリアごとに、上位系統、例えば特高まで逆潮流しているどうかを加味するべきではないか。逆潮流していなければその分だけ安くしていいのではないか。反対に、逆潮流していれば高くすべきではないか。』といった議論がなされていますので、その整理を待つことになると思います。

※3 分散型電源・・・太陽光発電や風力発電、燃料電池など比較的小規模な発電装置を消費地近くに分散配置して電力の供給を行なう方式のこと。

※4 P2P(ピア・トゥ・ピア )・・・Peer to Peerの略語で、対等の者同士が通信することを特徴とする通信方式で、電力の分野では電源を持つ個人間の電力取引を指すことが多い。

Q.7 「2020年の電力市場での、御社の立ち位置はどうありたいか」について各社様よりお聞かせください。

長尾:引き続き今までの太陽光・蓄電池などのVPPリソースをタイナビというWEBプラットフォームを通じて販売店様経由ではありますが、拡販していきたい。ただ、それだけでは芸がない、面白くない、という思いも一方で持っています。うちの強みは全国の販売店様を束ねているところ、そしてインターネットからの反響で需要家を広くカバレッジできるところ。その強みを生かして、リソースアグリゲーターになれないかと考えています。販売店さんにVPPリソースの販売活動をしていただいて、その際にリソースアグリゲーターの契約も合わせてやっていただく。そんな取り組みでNTTスマイルエナジーさんにアグリゲーターになっていただいてといった取り組みができたら非常に面白いかなと思っています。

小鶴:GF様が事業用低圧シェア13%を持たれているというのは非常に強みだと思います。それをネットワーク化されているということで、そのネットワークと弊社のネットワークでシナジーを出せると面白いと思います。

長尾:ありがとうございます。

小鶴:冒頭にもお話しましたが、私どもは『通信と制御を組み合わせた価値提供』がコアだと思っております。

例えば“環境価値”を束ねることも可能です。これは何かと申しますと、家庭における太陽光発電の自家消費分や、発電分そのものも化石燃料を使っていないので非化石価値があるとみなされます。

ただ、一つ一つの価値は非常に小さいので、個別では取引ができないのですが、これらをネットワーク化し、一定の規模にまとめることで、企業様に買っていただく、そこから生まれた利益をお客様にも還元する。今後は、そういったやり取りが生まれる可能性もあります。このように、非化石市場(※4)は新たなビジネスチャンスを秘めていることから、社内でも2020年を見据えた議論・検討をスタートさせています。

そういう意味ではVPPも同じで、家庭用蓄電池の一つ一つは小さいリソースなのですが、それをネットワークでつなげることによって価値ができる。アグリゲーターに集約して流通させて還元するような立ち位置、特に家庭や中小規模のお客様をとりまとめて価値を提供していけないかと考えています。

※5 リソースアグリゲーター・・・各送配電事業者の要求と、各地に分散するエネルギーリソースをマッチングし、サービスを提供する役割を担う。

※6 非化石市場(非化石価値取引市場)・・・CO2を排出しない発電設備を「非化石電源」と位置づけ、発電した電力の「非化石価値」を証書で売買できる市場。

Q.8 最後にお二人から一言ずつ、お願いします。

NTTスマイルエナジー社長とグッドフェローズ社長

小鶴:冒頭にも申しましたし、社名にも思いを込めていますが、「情報と通信を使って皆さんが安心して笑顔で暮らせる」社会の実現に貢献できるように、引き続き頑張って参ります。

長尾:当社の「IT×リアルでエネルギーをつくる、えらぶ、まもる」というミッションを最大化するためには、最大の強みである再エネのWEBプラットフォーム。ここを引き続き強化していき、その先にある政府の掲げる再エネの電源比率22~24%にするという目標に少しでも貢献できたらという、そんな思いで頑張っていきます。

小鶴:世界を見渡した時に、日本ほど発電事業主の多い国はないと言われています。一番よくないのは20年後、FIT制度が終わったときに(事業者が)みんな「やめた」という話になってしまうことです。そうなりますと、せっかく設置してきた太陽光発電が当てにならなくなり、基幹電源どころではなくなりますので、場合によってはO&Mや所有も含めて集約していく必要があるのではないかという課題認識もあります。

そういうときにグッドフェローズさんは自社のネットワークもお持ちですし、物件自体の13%のシェアを持っていらっしゃいますので、セカンダリー市場で集約されたり、O&Mの立ち位置で貢献されるなど、まさに『えらぶ、まもる』を体現させるのではないかと思います。

長尾:ありがとうございます。

■遠隔モニタリングサービス「エコめがね」とは

NTTスマイルエナジー社が提供する太陽光発電の遠隔モニタリングサービス。2017年11月現在、約4万か所・約1.2GWの発電所に導入され、国内においてトップシェアを誇る。発電量・消費量といった「電力の見える化」に加えて、発電診断やアラートメールによる発電の見守り、自己消費に応じたポイント還元等で、省エネや太陽光発電の長期安定稼働をサポートしている。