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太陽光発電投資は20年間という長期に渡って行います。そのため実際に運用を開始すると、予想外のトラブルに見舞われることも考えられます。

そこで、太陽光発電投資を行う上で把握しておきたい5つのリスクと、その対策方法をまとめておきました。保険への加入や、質の良いメンテナンス業者との契約など、各問題ごとに対処法が異なるため、ぜひこれから解説する内容をもとに太陽光発電投資を成功させてください!

太陽光発電にメンテナンスはなぜ必要?

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リスク1. 台風や落雷、積雪など自然災害の影響を直接受ける

台風

台風太陽光発電

日本は地震大国であることに加え、夏から秋にかけては台風が度々上陸します。太陽光発電は台風にも耐えられるように設計されていますが、業者の工事によほどの問題があれば、パネルが強風で吹き飛ぶこともあります。

もっともパネルが吹き飛ぶというケースは希少です。どちらかというと、強風で運ばれてきた小石や木片、木の枝がパネルを傷つける可能性を危惧すべきです。

対策としては火災保険、もしくは動産保険への加入が一番です。台風の他にも、火災・落雷・降雪などにも対応しているため、しっかりと備えておけばいざという時でも安心です。

落雷

落雷太陽光発電

落雷については、風力発電においてはたびたび被害が報告されていました。ただ、野立てのメガーソーラーには直接雷が落ちることはないと思われていました。

しかし、実際にメガーソーラーにおいて落雷被害にあったメガソーラーはあります。

直接雷が発電システムに落ちずとも、近隣に落ちた場合は重要な機材が停止発電量の低下やストップといった問題に繋がります。落雷による直接の被害ならば、先述したように火災保険、もしくは動産保険に加入しておくことで緩和できます。

ただ、落雷の影響で発電が完全に停止した場合、売電収入は0円となるため、速やかに復旧しなければなりません。対策としては、遠隔監視を導入して発電量をチェック、停止した場合は契約したメンテナンス業者に復旧依頼を行うのが通例です。

※遠隔監視とは
遠隔監視は、太陽光発電の発電量を遠隔からでも確認できる機器のことを指します。パソコンやスマートフォンから発電状況などを小まめに観測できるため、発電量が大幅に低下した際は、素早く把握できます。

太陽光発電遠隔監視
太陽光発電所の必需品!遠隔監視のメリット・デメリットとは?

積雪

架台(パネルを支える台)付近の経年劣化が激しければ、架台が積雪の重さに耐え切れず、倒壊したというケースが確認されています。

とはいえ、経年劣化に関してはメンテナンス業者が定期的な点検を行えば、何か異常があっても事前に発見できます。どうしても心配な場合は、こちらも火災保険か動産保険に加入することでリスクを緩和できます。

また、太陽光パネルに雪が降り積もると一時的に発電量が低下してしまいます。ただ、あくまでも一時的であり、雪かき・除雪をする必要はありません。太陽光パネルは一部分でも日光に当たれば発電をし、その際の熱で雪が溶けていきます。

さらにパネルには傾斜があり、表面の素材は強化ガラスです。下図のように積もった雪が自然に滑り落ちるというわけです。

雪が滑り落ちる様子

どちらかというと問題なのは、滑り落ちた雪……つまりは落雪の方にあります。投資目的の産業用太陽光発電なら遠隔地に設置しているため、現場に出向かない限り落雪被害に遭うことはありません。

しかし、自宅の屋根などに設置する住宅用の場合、屋根から落下した落雪に巻き込まれる危険性や、近隣住宅に雪が滑り落ちてトラブルに発展する恐れがあります。よって住宅用の場合は、落雪は考慮した設計となっているか、施工業者と事前に確認する必要があります。

リスク2. 発電を邪魔する雑草~実は一番大変!

想像しにくいかもしれませんが、投資目的で太陽光発電を運用していく上で意外とネックになるのが雑草です。
※屋根の上に設置する住宅用は、雑草被害の心配はありません。

太陽光発電付近の雑草

このように、雑草が太陽光パネルに覆いかぶさっていると、影ができてしまい発電量の低下に直結します。また、パネル表面に目が奪われてしまいますが、パネルの裏側にも雑草が繁茂しています。

配線に雑草が絡みついてショートを起こし、火災に繋がるおそれもありますので野放しにはできません。主な雑草対策としては、以下6つが一般的です。

●雑草対策一覧と費用対効果

各雑草対策のメリット・デメリット比較

対応策 概要 メリット デメリット
草刈り 草刈り機を使って雑草を刈り取る。業者に委託も可能 低コスト ・最低年2~3回行う必要がある
・作業中は、草刈り機で配線やパネルを破損しないよう注意が必要
除草剤を散布 除草剤を使って、既に生えている雑草を枯らしたり、発生を一時的に抑制する。業者に委託も可能 ・低コスト ・年2回ほど必要
・根ごと枯らせるため、草刈りよりも効果が長続きする
・撒き方を間違えると、雑草以外の植物を枯らしてしまうおそれがある(周辺い畑などがある場合、周辺の確認必須)
種子吹き付け クローバーやクラピアなど、成長しても背が低い植物を植えて、雑草の成長を抑制する ・そこそこ低コスト
・植物が地面を覆うため、飛来する雑草(種子)の侵入を防げる
・植えた植物が地面を覆うまでの管理が面倒
砂利舗装 専門業者に依頼し、地面を砂利で舗装する ・防草シートの上に砂利を敷くことで、効果が高まる ・導入費用がそこそこ高額
・飛来した雑草(種子)の侵入を防げず、砂利の隙間から発芽する。
・月日が経つと、土と交じり合って効果が低下するため、砂利を追加する必要がある
防草シートを設置 専用のシートを地面に設置することで、日光を遮断。光合成を抑えることで雑草の成長を防止。 ・質の良いシートなら10年に1度の交換でも問題なし ・導入費用がそこそこ高額
・低価格のシートなら、雑草に突き破られる可能性がある
・低価格のシートなら2~3年で交換が必要
コンクリート舗装 専門業者に依頼し、地面をコンクリートで舗装する ・最も雑草対策として有効
・追加費用が発生しづらい
・導入費用が非常に高額

低コストなのは、個人での草刈りや除草剤散布です。しかし、投資目的の産業用ともなると敷地面積が広大で手間がかかりますし、年に何回も行う必要があります。さらに、遠方に設置されているケースですと、交通費と移動時間もその都度発生します。

よって、太陽光発電を遠方に設置されている方に適しているのは、防草シートの設置や、砂利・コンクリートでの舗装。費用が高騰してしまいますが、専門業者に草刈り・除草剤散布を依頼するのも手です。

太陽光発電を近くに設置されている方に適しているのは、草刈りや除草剤散布、育成に手間がかかる種子の吹き付けです。ただ、手間暇がかかるため、無駄な労力を使いたくないのなら防草シートの設置や、砂利・コンクリートでの舗装。専門業者に草刈り・除草剤散布を依頼しましょう。

雑草対策を導入する際の注意点

太陽光発電雑草対策

上で紹介した草刈り・除草剤散布以外の雑草対策を行う場合、事前に草刈りか除草剤散布を行い、雑草を処分してから実施する必要があります。

また、土地付き太陽光発電の物件を購入する場合、物件によっては、物件価格に防草シートの設置費用が含まれていることがあります。土地付き太陽光発電の物件購入時は、事前に物件情報しっかりとをチェックしておきましょう。

リスク3. 鳥の糞などでパネルが汚れる

太陽光発電は屋外に設置しているわけですから、鳥の糞が落ちてきたり、花粉や砂埃がパネルに付着するといったこともあります。大抵の汚れは雨で落ちますが、雨が連日降らず汚れが残ると、その部分がホットスポットとなり発電停止。最悪のケースですと、パネルの破損や火災にも発展してしまいます。

太陽光発電所の鳥の糞

※ホットスポットとは、鳥の糞などが太陽電池の表面に付着して完全な影となった際、その部分が発熱してしまい、セル(パネルの一部分)が破損してしまうという現象です。

ただ、まれなケースです。個人で洗浄するのも手ですが、誤ってパネルに傷をつけるリスクがあります。どうしても汚れが落ちないようなら、メーカーのHPから、洗浄方法を問い合わせてください。洗浄が面倒、発電所が遠方にある方は、こちらもパネルの洗浄に対応しているメンテナンス業者に依頼しましょう。

リスク4. 盗難やいたずら、獣害

信じられないかもしれませんが、太陽光発電には盗難のリスクもあります。住宅用のものなら屋根の上に設置するので問題ありませんが、投資目的で運用する産業用の場合、人目につきにくい山間部などに建設するため、どうしても狙われやすいのです。

特に危険なのがケーブルです。ケーブルなど盗んでどうするのかと思いますが、盗みやすい、換金しやすい、追跡が難しいなどといった理由から、パネルよりも優先されます。

太陽光発電所ケーブル盗難

盗難被害は多発しているというほどではありませんが、太陽光発電は20年も運用するわけですから、万が一ということも考えられます。盗難が心配な方は、防犯カメラの設置を検討してみましょう。

太陽光発電が遠方に設置されていても、防犯カメラなら録画可能。カメラ自体が強盗への威嚇にもなります。万全の備えで売電したいという方はチェックしてみてください。

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盗難以外にも、いたずら目的の人間や野生動物(イノシシなど)の侵入防止にも最適です。土地付き太陽光発電の場合、物件価格にフェンスが含まれていることもあるため、導入前に物件情報を確認してみてください。

リスク5. 初期不良~最初から問題がある可能性

太陽光発電業者の施工

確率は低いですが、人が行う以上、業者の施工(工事)ミスというものは実際に報告されています。

  • 太陽光パネル付近のボルトがきちんと固定されていない
  • 重要な機材に防水対策が施されていない
  • 土砂対策の不備
  • 導入後に雨漏りがする(住宅用の太陽光発電の場合)
  • ケーブルの配線ミス

上記5つの中でも収入に直結するのが、一番下の「ケーブルの配線ミス」です。弊社が報告を受けたケースですと、施工業者のミスでパワーコンディショナーという重要な機材のケーブルが抜けており、1年もの間その事実に気づかずに運用を行っていました。

当然その期間の売電量は低下し、収入減少です。具体的には1ヶ月間で2万円ほど。1年間気づかなかったため、およそ24万円にもなります。

テレビやエアコンなど、普段から頻繁に使用する家電なら初期不良があっても、大抵はすぐに気づきます。しかし、太陽光発電は一度運用を始めれば長期間放置するため、不具合を発見しづらいです。

施工業者選び

そこで重要になってくるのが、適切な施工業者選びと、定期的なメンテナンスサービスです。事実、先ほど取り上げた配線ミスに気づいたのは、弊社が取り扱っているメンテナンスサービスでの点検中でした。物件を選ぶ際は利回りや費用に目が行きがちですが、以下の点も確認しておきましょう。

  • 施工業者の評判をネットで調べたり、物件掲載サイトに問い合わせする
  • メンテナンス会社を選ぶ際は、定期点検が年に1度なのか、数年に1度なのか

※メンテナンス会社を自由に選ぶことはできますが、メンテナンス契約自体は必須です。

特にメンテナンスにおける、定期点検が年に1度なのか、数年に1度なのかで、トラブルを防止&早期発見できるかが大きく異なります。先ほど紹介した事例では24万円もの損害でしたが、それでも導入から1年で発見できました。もしも点検を行ったのが、導入から3年後だとしたら、損失金額は3倍の72万円です。

購入時の判断材料は増えてしまいますが、太陽光発電は長期間運用します。最初は手間だとしても、後のトラブルを回避できるのだと考えれば、施工業者やメンテナンス内容を検討すべきです。

https://www.tainavi-pp.com/investment/solar/230/
https://www.tainavi-pp.com/investment/solar/23/

当サイトおすすめメンテナンスメニュー

参考までに、弊社が取り扱っているメンテナンスメニューの1つを紹介します。担当するのは、施工実績10万件以上・全国対応のメンテナンス専門業者となっています。

プラン名:低圧安心プラン+エコめがねレンタルパック(遠隔監視導入)
契約期間:10年間
年間費用:¥142,000(税別)(1ヶ月あたり約11,833円)
対象の太陽光発電設備:低圧(50kW未満)

メニュー名 内容
定期点検(年1回) 【目視点検】
パネルやケーブル、パワーコンディショナーなど、発電に必須な機材の状態を目視で確認します
【電気点検】
専用の機材を使用して電気設備を確認します
エコめがねレンタル 遠隔監視システムエコめがねを契約期間中、設置します
緊急駆けつけ(年1回) 台風、落雷などの自然災害および、急な発電量低下などの現象が起きた際に、契約者様に代わって現場へ急行します
監視センター(365日) 電気工事士常駐の監視センターで365日見守ります。アラート通知の確認だけではなく、日々の発電量を専門家がチェックすることで異常値を感知します。
サポートセンター(365日) 発電が急に止まったなどの緊急時は、こちらにご連絡ください

月1万弱かかってしまいますが、こちらは発電量を遠方からでも手軽に確認できる遠隔監視システム「エコめがね」もついてきます。また、こちらの遠隔監視システムは専門の業者が発電状況を確認するため、発電状況を確認するのも面倒という方に適しています。

さらに、定期点検も年1回行うため、記事内でご紹介したいくつかの問題を未然に防ぐことができ、仮に発生した際も、契約者の代わりに専門業者が緊急駆け付けします。

エコめがね

他にも、上記プランに年1回の除草を追加したプランもあります

プラン名:低圧安心プラン+エコめがねレンタル+除草パック
契約期間:10年間
年間費用:¥180,000(税別)(1ヶ月あたり約15,000円)
対象の太陽光発電設備:低圧(50kW未満)

年1回ですが、先ほどのプランにプラス38,000円で草刈りを行います。高額に思えますが、草刈りの相場は1m²あたり100~200円。40kWの太陽光発電を設置するのには、600m²ほどの敷地面積が必要なため、草刈りを依頼すると一回6~12万円ほどかかってしまいます。

対してこちらのメニューは、低圧(50kW未満)なら一律の金額ですので、非常にお得です。

ほかにも太陽光発電投資に最適化したメンテナンスメニューや、高性能遠隔監視システムをリーズナブルに始められるプランをご用意しています。太陽光発電投資をこれから始める方、すでに始めている方も、ぜひ一度目を通してください。

メンテナンスの相談・契約を行いたい方はこちら

太陽光発電の各リスクへの対処法まとめ

対策
台風 火災保険や動産保険に加入する
落雷 落雷の直撃を懸念するなら火災保険や動産保険に加入
発電停止に備えるなら遠隔監視
積雪 経年劣化が心配な場合はメンテナンス業者に点検を依頼、もしくは火災保険・動産保険に加入する
太陽光発電に近寄る場合は、パネルからの落雪に注意する
雑草 対処法はどれも一長一短のため、自分に合ったものを選択する。
鳥の糞などパネルへの汚れ 基本は放置。汚れが雨で落ちないなど、気になる場合はメンテナンス業者に洗浄を依頼(個人で行う場合はメーカーへの問い合せ推奨)。
盗難・いたずら・獣害 フェンスや防犯カメラを設置
初期不良 施工業者やメンテナンス選びをしっかりと行う

太陽光発電にも各種リスクは存在します。しかしこのように、トラブルを未然に防止、対策をとれるのが太陽光発電投資の魅力でもあります。既に発電所のお待ちの方は、本当に発電所が健全な状態であるか、一度リスク診断してみませんか?

売却査定・リスク診断

リスク対策で初期費用高騰~だからこそ稼げる物件を

各種リスクへの対策を検討すると、膨大な初期費用がかかってしまい、投資費用を回収するのが難しくなります。そこで、全ての対策を実施するのではなく、費用対効果が高いものを優先する、もしくは対策費用がかかっても利回りが高い物件を購入すべきです

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