iDeCoのメリット・デメリット

iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」のことだ。加入は任意だが、掛金や運用方法を決めることで、老後の生活資金を上乗せする手段となる。

注目されているのは、掛金が税金控除の対象となることや、運用益に税金がかからないという他にない特性があるためだ。多くの人にとってメリットが大きい話だが、重要な注意点もある。

税制面で優遇されるiDeCoとはどのような制度なのか、メリットとデメリットの両面から詳しくみてみよう。

iDeCoとはどのような制度なのか?加入できる人は?

iDeCoは個人型確定拠出年金の愛称。個人が任意で加入できる年金制度として人気が高まり、2018年には加入者数が100万人を突破した。

まずは、iDeCoの制度内容や加入対象者、加入方法などを知って、自分にも適した制度なのか確認するところから始めてみよう。

iDeCoとは老後の資金を運用する制度

iDeCoとはhttps://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/kyoshutsu/ideco.html

iDeCoとは、個人が任意で加入できる個人型確定拠出年金のことである。毎月積み立てる金額や運用方法を自分で選ぶことができるのが特徴だ。iDeCoは60歳から受給できるため、通常の年金よりも早くもらえることがメリットである。

また、掛金が税金控除になるため、現在の納税額を減らすこともできるのだ。給付金を受け取る際にも、運用益が非課税となる。一般的な個人年金は税額控除された手取り収入から積み立て、運用益にも課税されているのだから、差は歴然だ。

例えば、20万円の運用益が出た場合、納める税額にどれだけの差があるのかを考えてみよう。

一般的な投資で運用益に課税される場合の税率は20.135%なので、課税額は4万630円となる。iDeCoなら運用益はすべて非課税となるのだ。つまり、通常の投資で運用するよりも、運用益に約4万円もの差が出ることになる。

これに加え、掛金で所得控除を受けられるのだから、現在のiDeCoは積極的に利用を検討していくべき制度なのだ。

ほぼすべての人がiDeCoに加入できる

iDeCoへの加入を検討する場合は、まず金融機関へ資料請求して申込書を受け取ろう。運用に利用する金融機関は1つだけであるため、加入前に慎重に検討したい。

積立の掛金は5000円以上からで、1000円ずつ増やせるのも利用しやすいポイントだろう。

積立金の上限額は職業によって異なり、自営業は6万8000円、専業主夫(主婦)は2万3000円、公務員は1万2000円となっている。会社員は勤務先に企業年金制度があるかどうかで上限が変わるので確認したい。

従来は、iDeCoへの加入は自営業者や企業年金制度のない会社員に限られていた。しかし、2017年1月から専業主夫(主婦)、公務員、企業年金制度がある会社員も加入できるようになった。ただし、国民年金、または厚生年金を納付していることが前提となる。

iDeCoが注目される理由は税金面の大きなメリット

iDeCoが注目される理由は、複数のタイミングで適用される3つの税制優遇だ。「積立金(掛金)の全額所得控除」「運用益非課税」「受取時の公的年金等控除」という3つの税額控除が合わさることで、一般的な個人年金よりも手元に残る金額が増やせるのである。

数ある資産運用の中でも、税金面で大きく優遇された運用方法と言えるだろう。iDeCoを利用することによって、どれくらい税金面でお得になるのか詳しく見てみよう。

積立金の所得控除が受けられる

一般的な投資では、所得税を払った可処分所得のなかから積立金を支払う。しかし、iDeCoで積み立てたお金は、確定申告をすることで所得控除が受けられる。つまり、普通に投資するよりも手元にお金が残るのだ。

例えば、年収500万円の会社員が毎月1万円積み立てした場合、通常の投資の納税額は21万500円、iDeCoの納税額は19万8500円で、差額は1万2000円となる。

納税額の計算方法は下記のとおりである。

通常の納税額
500万円(収入)-154万円(所得控除)-38万円(基礎控除)=308万円(課税所得)
308万円(課税所得)×10%(税率)-9万7500円(控除)=21万500円(所得税)

iDeCoで毎月1万円積み立てた場合
500万円(収入)-154万円(所得控除)-38万円(基礎控除)-積立金12万円=296万円(課税所得)
296万円(課税所得)×10%(税率)-9万7500円(控除)=19万8500円(所得税)

以上の計算から、iDeCoは一般的な投資よりも年間の所得税が大きく減額できることが分かるだろう。

運用して得た利益も税金面で優遇される

iDeCoで運用した場合は、利益が出ても税金がかからない件について解説していこう。

通常、定期預金や株、投資信託などを運用して利益が出た場合は、利益に対して20.315%の税金がかかる。1万円の運用益が出た場合、通常であれば2031円税金がかかるところ、iDeCoなら0円ということだ。

60歳以降に利益を受け取る場合も、税金の優遇が受けられる。一時金として受け取れば「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」として税金が優遇される仕組みだ。

通常の貯蓄方法にはない注意点も!iDeCoのデメリット

iDeCoのデメリット

iDeCoは資金の使い道によっては加入に適さないこともある。積み立てた資金は一定の年齢に達しないと受け取ることができないので、それまでの生活に必要な資金を投入することはできないのだ。

ここからは、iDeCoのデメリットや注意点を押さえよう。

積立金が原則60歳までおろせない

iDeCoは一般的な年金と同じように、受給開始年齢が定められている。加入期間に応じて積み立てたお金は、原則として60歳になるまで引き出せないのである。

ただし、加入から60歳になるまでの期間が10年に満たない場合は、61歳以上にならないと受け取れない。50代からiDeCoを始めるなら注意しておくべきだ。

加入期間が8年以上なら61歳、6年以上8年未満は62歳、4年以上6年未満は63歳、2年以上4年未満は64歳、1月以上2年未満は65歳からの受け取りとなる。

積立金を決める際は、子どもの学費や住宅購入費など60歳までに必要な資金を除いて考える必要があるだろう。iDeCoは積み立ての途中で掛金を少なくしたり、一時的に中断することもできる。

積み立てた金額が多いほど受取額も多くなるが、現在の生活費を圧迫するほどの金額にならないように注意が必要だ。

投資信託は元本が保証されない

iDeCoの運用方法には、元本が保証される定期預金や保険、元本が保証されない投資信託などが選べる。できるだけ元本割れを避けたいという場合は、定期預金で運用するといいだろう。

投資信託にはハイリターンを狙うアクティブ型と、分散投資でリスクを少なくするバランス型などがある。期待するリターン、許容できるリスクに応じた商品が選べるのが投資信託の特徴だ。

投資する商品は、目論見書をよく読んで利益が得られる見込みがあるか検討することが大切である。目論見書とは、ファンドごとの目的や特色、投資実績などが紹介されている資料のことで、各会社のサイトで閲覧が可能だ。

目論見書を見る時間がない人には、市場の動きに合わせて資産配分の変更を行う「おまかせ型」もあるので、自分に合った投資方法を選ぼう。

所得がない人はiDeCoに加入するメリットがないのか

専業主婦または主夫など、本人に所得がない場合、そもそも所得税が発生しない。そのため、税金控除のメリットは受けられない。ただし、運用益には税金がかからないため、通常の貯蓄よりも税金面でのメリットがある点には注目すべきだ。

定期預金の利息にも、所得税・復興特別所得税・地方税を合わせた20.315%の税金がかかる。

運用で利益が出た場合、例えば積立上限金の年間27万6000円を50歳から10年積み立てると、60歳で276万円となる。公的年金控除が受けられるため、年間108万円(65歳以上は158万円)まで非課税となる。

老後資金としての積み立てや運用目的では、専業主婦や主夫にもメリットはあると言えるだろう。

元本保証か高い収益を狙うかで選ぶ!iDeCoの運用方法

iDeCoで資金を運用する場合、元本保証のある定期預金や保険なら安心感が得られるだろう。高い収益を狙うなら、投資信託で運用する方法もある。ここでは、それぞれの特徴を紹介するので、自分に合った運用方法を検討してみよう。

元本割れを避けるなら定期預金や保険で運用

定期預金や保険商品は、基本的に元本が保証される。できるだけ元本を確保したい人に向いていると言えよう。ただし、低金利が続くような状況では、資産を大きく増やすことは難しい。

また、各種手数料で元本割れする可能性も高いことにも注意が必要である。

iDeCoの手数料の目安

加入時手数料 2777円
口座管理手数料 167円
運用管理費用(信託報酬) 0.5~2%

手数料は金融機関によって異なる。支払いは長期間にわたるため、積み重なると大きな差が出てしまうのだ。

銀行を比較するときは、手数料をチェックしよう。加入できる運用機関は後から乗り換えもできるが、書類や移管手数料

運用して高い収益を狙うなら投資信託で運用

iDeCoで収益を狙うなら、投資信託で運用する方法を選ぶとよい。

投資信託はプロが運用する金融商品で、株や債権、不動産投資などで運用するものだ。

リスクをできるだけ軽減したい場合は、さまざまな投資対象に分散して運用するバランス型もある。

また、日経平均株価やTOPIXに連動した投資信託なら、信託報酬が低めで初心者でもわかりやすい。投資商品は自分で選ぶこともできるし、プロに任せることもできるので、自分に合った方法を選ぼう。

老後の安心を得る方法としてiDeCoを活用しよう!

iDeCoは税金面で優遇されているため、税負担を軽減する方法として活用したい制度である。

積み立てた元金を減らしたくない場合は、定期預金を選べば元金が保証される。また、受け取り時には、公的年金控除が受けられることもメリットだ。資産を増やしたい人は、自分に合った投資信託を選んで運用できる。

時間も重要な資産なので、労働を伴わない資産運用を検討すべきだろう。毎年税控除が受けられるiDeCoは、早く始める方が得である。早期にiDeCoを活用して、老後の不安解消に役立てることをおすすめしたい。

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