太陽光パネルの飛散が事業リスク

2018年は、あらゆるエリアで自然災害が驚異となった。特に太陽光発電は、大型の台風あによる影響を受けやすい。発電所の破損は経済的ダメージに直結するが、実はもっと恐れるべきリスクがある。

飛散したソーラーパネルが人や物に損害を与えてしまった場合に、所有者の責任が問われる可能性があることだ。修理費はもちろん、賠償金の支払いが発生する可能性が高い。

その金銭的ダメージを防ぐために、今からやっておくべき備えがある。台風に対して事前にできる備え方を知り、適切な対策を行う必要があるだろう。

この記事では、台風によって負う可能性のある金銭的リスクと、太陽光発電所オーナーが事前にできる対策について紹介する。

台風で太陽光発電所が受ける影響と事例を紹介

台風の被害といっても、身近に起こっていなければ差し迫った危機感は感じないかもしれない。台風によって太陽光発電が受ける影響や事故の事例を紹介するので、参考にしてほしい。

台風でソーラーパネルが破損した事例

2015年8月、九州で起きた台風15号による太陽光発電の被害を紹介しよう。

九州産業保安監督部の調査では、台風による暴風でソーラーパネルが飛散し、近隣家屋や車両を損壊させたという。また、ソーラーパネルの飛散による、公共の建物への被害も報告された。

2018年7月の西日本豪雨においても、太陽光発電の被害が報告されている。資源エネルギー庁の発表によると、豪雨の影響でソーラーパネルが水没する事故や、斜面から崩落する事故が発生した。

事故報告を受けて同庁は現場への立ち入り検査を行い、設置者や技術者と連携しながら安全性についての調査を続けている。

どのような被害が想定されるのか

台風による太陽光発電投資の被害

台風により、太陽光発電に想定される被害をまとめてみよう。

まず、太陽光発電のソーラーパネルを支えている台が、台風の強風により倒壊する被害がある。パネルが折れ曲がってしまえば、もう使えない。架台の歪みはパネル内部にまで波及するため、一見すると無傷でも点検と交換は欠かせないのだ。

豪雨で洪水が発生した場合には、ソーラーパネルが水没する被害もある。水没したソーラーパネルに触れることで、感電する危険性もあるだろう。復旧作業者はもちろん、近隣住民にダメージを与えればトラブルに発展するだろう。

暴風で飛ばされたソーラーパネルが、近隣の建物や物品にぶつかった場合も同様だ。

台風によって起こりえる様々な事態に対して、備えは万全か確認していこう。

台風による発電所被害はメーカー保証でカバーできるか

台風と太陽光発電メーカー保証

では、ソーラーパネルが破損した場合には、メーカー保証によりどこまでの被害がカバーされるのだろうか。

メーカー保証は自然災害による破損は適用外?

メーカー保証は基本的に、製品に問題があった場合や、メーカーが想定する通常使用の範囲内で不具合があった場合に、修理や交換が保証されるものである。

台風などの自然災害で破損した場合の補償については、メーカーによって保証の有無や内容が大きく異なる。ハンファQセルズやカナディアン・ソーラーなど、災害補償を有償オプションで提供するパネルメーカーは珍しくない。

ただし、自然災害によるソーラーパネルの飛散で、他者の建物や物品に損害を与えた場合の補償は対象外であることが一般的だ。さらに、工事が適切でないなどと判断されれば、保証の対象外となってしまう。

保証は大切な自然災害への備えになるが、「適切な工事」は保証を受けるためにも重要なカギである。被害を最小限に抑える施策は、施工段階から始まっているのだ。

太陽光発電の設置技術が優れた施工店に依頼するか、発電所の豊富な設置実績を持つ事業者の投資物件を選ぼう。

ソーラーパネルが飛散して人に損害を与えた場合は?

ここまでは、台風による暴風でソーラーパネルが飛散し、建物や物に損害を与える場合について紹介してきた。

次は、ソーラーパネルが飛散して「人」に損害を与えた場合の補償についてあげていこう。

他者への損害は自然災害補償の適用外

実際には、メーカー保証に付帯されている自然災害補償は、パネルや機器の損害のみが適用されることが多い。

たとえば、台風で外から飛散してきた物体が自分のソーラーパネルにぶつかり、破損した場合には適用となる。

しかし、自分のソーラーパネルが第三者に与えた損害の補償については適用外であることに注意が必要だ。他者への損害に対する補償について、どう対策するかも検討しておかなければならない。

第三者への備えは賠償責任保険

投資用のソーラーパネルが飛散して第三者に損害を与えた場合は、「賠償責任保険」が適用となる。賠償責任保険とは、個人事業主を含む法人向けの保険商品だ。これにより、施設を所有・管理する者として、損害賠償責任を負ってしまった場合に備えられる。

発電所の再稼働が長引けば売電収入が途絶えてしまうが、そのような利益保証は別の保険が必要になる。売電で稼ぐことを目的とするなら、個人事業主などのビジネスを対象とした保険もチェックしておこう。

メーカー保証だけはNG? 産業用太陽光発電の損害保険を徹底比較!

自然災害のリスクを減らすには工務店選びも非常に大事

台風などの自然災害において、損害賠償責任を負うものと判断されるケースとはどのようなものだろう。民法717条で定められているように、システムの設置や保存に「瑕疵(かし)」があった場合がこれに当たる。

「瑕疵」とは、故意や過失に関係なく機器が本来備えるべき安全性を欠いていることを指す。たとえば、設計ミスや施工ミス、メンテナンスの不備などが「瑕疵」にあたるだろう。

太陽光発電は、ずさんな設置方法ではポテンシャルを発揮できない。そのため、施工方法が各メーカーによって厳格に定められている。メーカー保証の条件に、施工方法の研修を受けていること・工法を守っていることを挙げるものがいるほどだ。

つまり、自然災害に耐える太陽光発電所を得るには、メーカー指定の工法を遵守する良質な工務店を選ぶ必要があるのだ。

万一の事故に備えて、メーカー保証で足りないところは損害保険で補うといいだろう。自然災害のリスクを減らし、ソーラーパネルの安全性を確保するためには、工務店選びや保険への加入が重要である。

タイナビ発電所には、オプション保険を一緒に紹介できる投資物件がある。こうした保険は、複数の物件をまとめて保険契約することにより、加入コストを下げているケースがある。ぜひ、チェックしていただきたい。

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