停電の売電損失をカバーする方法

太陽光発電投資は、10年、20年で起こり得る多様なリスクに備えることが必要である。その一つが、停電による売電機会の逸失だ。

2018年9月に北海道胆振(いぶり)地方で発生した地震は、日本初のブラックアウト(大規模停電)を引き起こした。北海道全域で系統が使えなくなり、震災を免れた太陽光発電も売電できなくなるという事態に陥ったのだ。

大規模停電でなぜ売電できなくなるのか、停電の原因や太陽光発電への影響などについて解説していこう。

また、投資用太陽光発電が検討するべき、自然災害への備えについてもご紹介する。

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北海道の地震でなぜブラックアウトが起きたのか

はじめに、北海道地震でブラックアウトが起きた原因を解説していく。大規模停電が起きた原因はひとつではなく、いくつもの要因が重なったと考えられている。

北海道の特徴的な電力系統についても理解しておくといいだろう。

ブラックアウトの原因

北海道で起きたブラックアウトの原因のひとつとして、苫東厚真発電所が高効率な火力発電所であったことがあげられている。高効率の苫東厚真発電所をフル稼働させたことで、一極集中の現象が起こったのだろう。

また、北海道電力泊原子力発電所が稼働していなかったことも原因のひとつといわれている。ほかにも、本州との連系線の容量が十分でなかったこと、電力網が分散していないことなども原因と考えられるだろう。

つまり、北海道は広範囲のエリアを高効率な発電所でカバーしていた。そのため、送電網が不安定になりやすかったことが大きな原因といえる。

太陽光発電の売電も停止した理由

北海道の大地震では、電気の周波数が乱れて送電網が不安定になった。電気の周波数が乱れると発電所の機器が破損する可能性もあるので、一定に保つことが必要である。

電力の需要と供給のバランスも重要で、地震の影響で発電所が停止したため、供給量が減りブラックアウトしたといわれている。

太陽光発電で発電した電力は、電力会社の電力網につながっている。そのため、投資用太陽光発電も電力網が使えなくなると、売電できないことに注意が必要だろう。

売電ができなくなった場合の損失

売電ができなくなった場合の損失

投資用太陽光発電が売電できなくなった場合の損失額は、どうだろうか。

1年間の想定発電量が10万kWで売電価格が18円であれば、1年間の売電収入は約180万円。1日あたりの売電収入は約5000円となる。

停電が1週間続き、その間ずっと売電収入が得られなかったとすると、およそ3万5000円の損失となるだろう。

天気や季節によって1日の売電収入に差がでるため、発電のピークである5月に停電が起きるのは勘弁してほしいところだ。しかし、相手は自然災害。事がいつ起きても良いように備えるのが、投資における適正なリスク管理である。

ここからは、停電を伴う災害に備える保険選びについて、解説していこう。

災害時の停電に備えて加入しておきたい保険

自然災害と、それに伴う停電に備える保険を見ていこう。

まず、自然災害によりソーラーパネルが破損・修繕が必要になった場合には、費用を補償する自然災害保険がある。この保険には、売電収入補償も付帯されているので損害への備えになるだろう。

売電損失を補償する保険では、自然災害や盗難などによる売電損失が補償される。また、個人賠償責任保険は、災害でソーラーパネルが破損し、第三者に被害があった場合などに賠償金を補償するものである。

地震で太陽光発電が被害を受けた場合に備えるには?

太陽光発電のメーカー保証には、災害でソーラーパネルが破損したときの無償補償がつかないのが一般的だ。あっても、有償のオプションであることが多い。

では、どのような保険への加入が必要なのだろうか。

投資用太陽光発電は地震保険でカバーされる?

地震保険は基本的に住宅用しかないため、投資用太陽光発電はカバーされないことになる。

自然災害保険も、台風や竜巻による破損はカバーされるが、地震による損害はカバーされないので保険内容を確認しておこう。

地震による損害をカバーできる保険は、火災保険の特約のみである。たとえば、火災保険に企業総合保険を付帯すれば、補償される可能性もある。

また、休業補償を付帯することで、何らかの原因で発電しない場合の補償が得られる。保険内容はさまざまなので、必要とするものを基準にして選択するといいだろう。

太陽光発電投資で失敗しないための備え方

太陽光発電投資で失敗しないための備え方

太陽光発電投資に失敗しないためには、自然災害などへ備えることが不可欠だ。

製品の耐久性や施工方法に配慮することも大切な備えである。製品の耐久性や施工方法が優れていれば、災害に遭った場合でも被害を受けずにすむ可能性もあることを忘れてはならない。

また、太陽光発電の設置場所も重要な要素である。たとえば、不安定な場所や津波・突風を受けやすい場所に設置しない判断力と、事前調査が強い力を持つ。

施工価格が安い、工期が短いからといった基準だけで判断するのではなく、施工方法や実績も考慮して信頼できる業者へ依頼するとよい。

さらに、長期運用する太陽光発電は、製品や設置に不具合がないか定期的にメンテナンスを行うことも大切だ。正しいメンテナンスを行うことで製品の性能を維持し、リスクへの備えもできる。その上で、自然災害などの被害に遭った場合に備えて保険に加入しておくとよい。

メーカー保証は同じ自然災害保証といっても内容に違いがあり、落雷は保険対象でも地震は対象外という場合もある。保険に加入したから安心、というわけではないので保証の条件をよく確認しよう。

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長期運用する太陽光発電は、自然災害による停電や水害などのリスクへの備えが大切である。ただ、災害時に備えるための保険加入にはコストがかかるのが気になるところだ。

多方面への保証を期待する場合には、複数の保険に加入することもある。しかし、保険加入の分もカバーできるような利回りで太陽光発電投資をすれば問題ないと考えられる。

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