太陽光発電投資を検討して、いろいろと調べていくと、「低圧」や「高圧」、「特別高圧」など、いろいろな物件が出てきて、どれが個人向けのなのか迷ってしまいます。
結論からいいますと、個人で太陽光発電投資を始めるなら、土地付き分譲太陽光発電の「低圧連系の物件」が一番オススメです。最大のメリットは発生する初期費用・ランニングコストが安い点です。他にも運用している投資家が豊富なため、情報交換がしやすい、ネット上で情報交換ができるというメリットがあります。
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そもそも土地付き分譲太陽光発電とは
まずは、土地付き分譲太陽光発電がどういうものなのか説明します。土地付き分譲太陽光発電は、太陽光発電設備と土地がセットになった投資商材です。土地も付いてくるため、土地を持っていない方でも太陽光発電投資を始められます。
また、設備容量が10kW以上の太陽光発電発電設備を対象としているため、買取方式は全量買取制です。全量買取制とは、発電した電気を全て売電できる買取制度のことです。
もしも設備容量が10kW未満(家屋の屋根に設置するような非常に小規模なもの)なら、発電した電気を全て買い取ってもらえません。自宅で消費して余った電力しか売電できず、発電量も少ないため、投資目的で導入するのはおすすめしません。
よって、太陽光発電で投資をするなら、土地付き分譲太陽光発電が適しているというわけです。土地付き分譲太陽光発電の物件には、低圧連系・高圧連系・特別高圧連系の物件があります。
低圧・高圧連系・特別高圧連系の物件の違い
発電した売電するには、所有している太陽光発電設備を、電力会社の電気供給設備に接続しなくてはならず、このことを系統連系といいます。系統連系下においては、設置する発電設備の容量に適した電力系統と連系させる必要があるため、低圧連系・高圧連系・特別高圧連系の物件に分かれています。
低圧連系※1:太陽光発電の設備容量が50kW未満の小規模な物件
高圧連系:太陽光発電の設備容量が50kW以上、2000kW未満の大規模な物件
特別高圧連系※2:太陽光発電の設備容量が2000kW以上の大規模な物件
※1. 低圧連系に関しては、厳密には太陽光パネルとパワーコンディショナ、どちらかの設備容量が50kW未満なら、低圧連系の物件として扱われます。仮に太陽光パネルの容量が80kWでも、パワーコンディショナーの設備容量が49kWなら、低圧連系の物件として扱われるというわけです。
※2. 特別高圧連系は、設置費用だけで10億円以上かかるため、一般的に法人の方が対象です。そのため、この記事では低圧・高圧連系で比較していきます。
基本的に、設備容量が大きい物件の方が発電量は多く、売電収入を得られます。低圧連系49.9kWと高圧連系100kWなら、設備容量に50.1kWの違いがあるため、高圧連系の方が圧倒的に発電量は上です。
しかし、低圧連系49.9kWと高圧連系50kWでは、設備容量が0.1kWしか違いません。設備容量の差がほとんどなければ、発電量に大きな違いは生まれません。低圧・高圧連系の区分ではなく、あくまでも設備容量で発電量は変動するということです。
しかし、発電量に違いはなくても、低圧・高圧連系では、発電量以外の面が大きく異なります。では、その大きく異なる点を4つに絞ってご紹介します。
低圧連系の物件が個人向けの4つの理由
なぜ低圧連系の物件が個人向けでおすすめできるのか、4つの理由を解説します。
理由1.高圧連系の物件を選ぶと初期費用が高騰
高圧連系の物件を購入すると、キュービクルという変圧器を設置する必要があります。キュービクルの設置費用は100万円以上かかり、非常に高額です。もしも低圧連系と高圧連系で、「物件の販売価格」が同じ金額でも、高圧連系の物件はキュービクル代がかかってしまいます。
低圧49.9kW | 高圧50kW | |
---|---|---|
物件の販売価格(土地代込み) | 1000万円 | 1000万円 |
キュービクル代 | 0円 | 100万円 |
合計 | 1000万円 | 1100万円 |
理由2高圧連系の物件を選ぶとランニングコストも高騰
高圧連系の物件を選ぶと、電気技術主任技術者という、専門の資格を持った方の選任・委託が義務づけられています。以下は費用の目安です。
区分 | 容量 | 年間委託費用 | 20年間の委託費用 |
---|---|---|---|
低圧連系 | 50kW未満 | 0円 | 0円 |
高圧連系 | 50kWクラス(高圧連系) | 6万円 | 120万円 |
100kWクラス | 6万円 | 120万円 | |
500kWクラス | 100万円 | 2000万円 | |
1000kWクラス | 100万円 | 2000万円 |
太陽光発電投資は20年間行うわけですから、20年間の合計費用を算出すると、非常に高額ということが分かります。仮に50kWクラスの場合、電気技術主任技術者の委託費用で120万円(20年間分)。先ほど紹介したキュービクルの費用込みなら、220万円もかかります。
このように高圧連系の方が費用はかかるため、100kWの発電設備が設置可能でも、手軽に購入でき、個人に需要のある低圧連系の発電設備を設置しているケースが多々あります。
理由3.低圧連系の物件を複数区画購入すれば売電収入を増やせる
高圧連系の物件のメリットは、低圧連系の物件よりも発電量・売電収入が多いという点です。そのため、低圧連系の物件では収益が不満という方も存在するでしょう。
しかし、そういった場合は、複数区画の低圧連系の物件を購入・運用することで、収益の低さをカバーできます。複数区画とは、本来なら大型の太陽光発電を設置できる広い土地を、複数の区画に分けて、それぞれの土地に発電設備を設置しているケースを指します。
●一般的な単一区画の場合
●複数区画の場合
1区画の売電収入が年間100万円でも、2区画運用すれば200万円、3区画運用すれば300万円にできます。複数区画の物件は、1区画だけの購入も、全区画の購入も可能です。
理由4. 実際に個人投資家の多くは低圧連系の物件に投資している
キュービクルの購入、電気技術主任技術者への委託費用を踏まえると、個人で高圧連系の物件を購入するのは非常にハードルが高いです。事実、多くの投資家は、高圧連系の物件ではなく低圧連系の物件を購入しています。
多くの投資家が低圧連系の物件を購入しているため、投資家の集い(セミナー)などで知り合った方と意見交換がしやすいです。またネット上でも、運用した体験談や、遭遇したトラブル事例の数は低圧連系の物件が豊富です。
体験談や事例報告が多ければ多いほど、太陽光発電を運用する上での参考になることでしょう。こういった面からも、低圧連系の物件の方が個人向けといえます。
個人で太陽光発電投資をするなら、低圧連系の物件が最適!
●低圧連系の物件のメリットまとめ
- 初期費用が100万円以上安くなる
- ランニングコストが年間120万円以上安くなる
- 複数区画を購入することで、売電収入を増やせる
- メジャーなため、意見交換や情報収集がしやすい
このように、個人で太陽光発電投資を始めるなら、低圧連系の物件がおすすめです。当サイトでは、低圧・高圧・特別高圧を選択して、物件を検索できます。
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