太陽光発電所のフェンス

太陽光発電設備を地面の上に設置する野立ての場合、フェンスの設置は必要不可欠です。自家消費と投資、どちらであってもフェンスの設置が義務づけられています。

しかしなぜフェンスを設置しなければならないのか? フェンスを設置しないとどうなるのか? など疑問や不安があると思います。

そこでこの記事では、上記2つの疑問を解決。どんなフェンスを設置すれば良いのかを、費用や施工内容含め解説します。

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フェンスって本当に設置が必要?

フェンスの設置が義務づけられているのは、資源エネルギー庁の「太陽光発電 事業計画策定ガイドライン」にしっかりと記載されています。

発電設備の周囲に柵や塀などを設置し、容易に第三者が発電設備に近づくことがないよう適切な措置を講ずることが必要である。

これから稼働する太陽光発電所は、運転開始までにフェンスを設置しなければなりません。ただ、なぜフェンスをわざわざ設置する必要があるのか、納得できない方も多いと思いますので、フェンスの設置が必要になった経緯をお話します。

フェンスが義務化された経緯とは?

太陽光発電所のフェンス

実は、フェンスの設置が義務化されたのは2017年と最近のことです。義務化された主な理由は以下の2つです。

  • 盗難やいたずら、獣害など外部からの侵入を防止し、安定した発電を行うため
  • いたずら目的などで侵入した人に、感電などの被害を与えないため

つまり自分と相手、双方に被害を出さないためです。

投資用太陽光発電所は、住宅地から離れた地価の安い郊外に設置されることも多く、人目が少ないことから泥棒に狙われやすいという事情もあります。

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また、山や森が近くにある発電所ですと、イノシシをはじめとした野生動物が侵入して発電設備を破壊したという事例もあります。

太陽光発電所そのものも安いものではありませんが、なによりも発電設備が破損すると売電効率が低下、場合によっては発電がストップし、売電収入が0円になってしまうリスクがあります。

安定した売電収入を得るためには、フェンスの設置は必要不可欠というわけです。

フェンスを設置する5つの基準と2つの例外

実際にフェンスの設置を手配したい方のために、フェンスを設置する基準や例外、設置期限などを解説します。

フェンスを設置する際の5つの基準

太陽光発電所フェンスの設置基準
  1. フェンス・柵と発電設備の距離は、外部から発電設備に触れられないようにすること
  2. フェンス・柵の高さは、容易に侵入できないようにすること
  3. フェンス・柵の使用素材は、容易に取り除けないものにすること
  4. フェンス・柵の出入り口には、施錠などをすること
  5. 立入り禁止看板を外部から見えやすい位置に設置するなど、立入禁止の表示を行うこと

一見すると厳格な基準に感じますが、外部からの侵入を防止するためと考えれば、特段おかしなことは書かれておらず、納得いただけるかと思います。

フェンスの設置が不要な2つの例外

全ての発電所にフェンスを設置する必要はなく、例外的な基準が2つ設けられています。

1つめはフェンスを設置せずとも、外部からの侵入が難しい場合です。

柵塀等の設置が困難な場合(屋根置きや屋上置き等)や第三者が発電設備に近づくことが容易でない場合(塀つきの庭に設置する場合、私有地の中に発電設備が設置され、その設置場所が公道から相当程度離れた距離にある場合等)には、柵塀等の設置を省略することができることとする。

ただ、かなり曖昧な表現で、該当するのか不安な方も多いと思います。その際は資源エネルギー庁へ問い合わせを行いましょう。

2つめはソーラーシェアリングで、農地に太陽光パネルを設置する場合です。農地の周りにフェンスや柵を設置すると、トラクターなどの農業機械が出入りできなくなるからです。

自治体によっては独自規定もある

改正FIT法

国が改正FIT法で定めた基準とは別に、自治体による独自規定があるケースも確認されています。独自規定を定めている自治体は少数で、法的拘束力があるとは限りません。

しかし守らなければ、近隣の住民から悪印象を抱かれやすく、自治体からも注意喚起が行われるため遵守する必要があります。

独自規定の内容は自治体しだいです。確認されている事例ですと、景観を損ねる恐れがあるということで、フェンスが規定値よりも高ければ申請が必要というものです。

まずは自分が関わる発電所を管轄する自治体に独自規定がないか調査をしましょう。

すでに条例などのハードルをクリアし、FITの認定を取得した投資用の分譲太陽光発電所を購入するのも手です。

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フェンスを設置しないとペナルティも!

ペナルティ

フェンスの設置にはいろいろと決まりごとがあるため、「設置が面倒」「本当に守る必要あるのか?」と不満があるかもしれません。

しかしフェンスを設置しないと、資源エネルギー庁から指導が行われ、最悪はFIT認定が取り消される恐れがあります。

既に未設置者へは口頭指導や現場確認が行われているため、やはり設置は必要不可欠です。

フェンスの費用と選ぶポイント

ポイント

自治体によってはフェンスの高さなどが制限されていますが、国が定めた5つの基準に関しては、明確な数値やフェンスの材質などが規定されていません。

そのため自分でフェンスを手配する場合、費用はどの程度で、どういったものにすれば良いかお悩みでしょう。

フェンスの相場や料金単価は?

相場や料金単価

フェンスの高さが120~150cmで、横幅は1m2,000円~5,000円前後が一般的です。投資商材としては一般的な40~49kwの低圧発電所ですと、導入費用は数十万円ほど。馬鹿にできない出費です。

注意したいのが、表面的な単価だけで決めてしまう点です。

というのも施工業者のHP上では、「1m ◯円」と掲載されていますが、こちらはあくまでも幅1mあたりの単価です。実際は高さや材質なども考慮する必要があります。

またフェンスの費用は業者によりけりのため、一社だけでなく複数社から見積もりを取るのがおすすめです。

選ぶポイントは予算や周辺環境

発電所と周辺環境

理想的なフェンスというのは、発電所や周辺環境で異なります。

イタズラや盗難対策は高さ・防犯性能

イタズラや盗難対策は高さ・防犯性能

「イタズラ目的で近所の子どもが侵入するのでは?」「盗難被害に遭わないだろうか?」など外部からの侵入を阻止したいなら、やはりフェンスは高いものを設置するのが基本です。

防犯対策としては有刺鉄線や忍び返しなどを設置するのも効果的で、頑丈に見えるフェンスほど「この発電所は手強そうだ」と抑止力として機能します。

ただ、工事費用が高額となってしまうため、初期費用としてどれだけかけられるのか、事前にしっかりと計算しておきましょう。

また、フェンスが高すぎると、フェンス自体が日光を遮る陰となる恐れがあります。フェンスと太陽光パネルの距離は適切かどうか、心配な方は業者に確認してみましょう。

山や森が近い場所は野生動物対策が必要

山や森が近い太陽光発電所

山や森など自然豊かなところですと、イノシシやシカといった野生動物対策も重要です。フェンスを設置していても、イノシシをフェンスを突き破って敷地内に侵入してくる恐れがあります。

有効なのは電気柵や、イノシシの侵入を防げるだけの強度を誇る高品質のフェンスです。

もちろん、全ての発電所にイノシシが現れるわけではありません。
山や森の近くに発電所を所有する場合は対策を講じましょう。

雪国は頑丈で錆に強いフェンスがおすすめ

雪国の太陽光発電所

降雪地帯では冬になるとフェンスが雪で埋まってしまうため、強度があり、錆にも強い材質のフェンスが求められます。

自分が所有する発電所は雪が積もる地域なのか、事前にリサーチしておきましょう。

フェンスを賢く設置して各種対策を

太陽光発電所フェンスを設置

義務といわれると、安く導入しようと思いがちです。しかしトラブルなく安定した売電収入を受け取るためには、周辺環境を考慮したフェンスの設置が必要です。

高品質なフェンスを設置することで、盗難やいたずら、獣害などさまざまな問題からあなたの発電所を守ってくれるため、ぜひ自分の発電所に適したフェンスを導入しましょう。

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