低圧自己報告義務化

経済産業省より、低圧太陽光発電設備についても事故報告が義務化される方針であると発表されました。

これまで、低圧太陽光発電設備は事故報告義務の対象外とされていましたが、対象に含まれることによって、今後はどういった変化があるのでしょうか。あらかじめ、事故報告義務の内容について知っておきましょう。

この記事では、報告義務化の対象とされる太陽光発電設備と、事故内容について説明します。低圧太陽光発電設備のオーナーがやるべき対応を把握していきましょう。

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低圧太陽光発電に事故報告を義務化へ

経済産業省は2020年2月5日のWG(新エネルギー発電設備事故対応・構造強度ワーキンググループ)の会合において、低圧事業用の太陽光発電設備に関しても報告徴収と事故報告を義務付ける方針を発表しました。

対象となる施設は50kW未満の低圧連系に区分される太陽光発電設備です。ただし、10㎾に満たない住宅用太陽光発電設備については対象外になるとみられます。

一方、50㎾以上の事業用太陽光発電については以前から電気事業法上の事故報告義務が課せられているため、今回の発表内容において、従来との変更点は特にありません。

事故報告の対象となることになった背景

太陽光発電の事故

太陽光発電の普及に伴い、太陽光発電設備の倒壊や飛散といった事故件数も増えてきました。

以前から事故報告義務を課せられていた50㎾以上の事業用太陽光発電設備だけをみても、豪雨や台風、地震といった災害が起きる度に、事故報告が多く提出されている状況です。2018年(平成30年)の7月から9月にかけて発生した4件の災害における太陽光発電設備の事故報告は50件以上に及びました。

経済産業省は、50kW未満の低圧太陽光発電設備についても損壊事故が多く発生していることを問題とみています。そこで、長期的に安定した事業運営を目指す観点から、小規模〜中規模の太陽光発電設備に関しても安全確保が強化される運びとなったのです。

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報告義務がある事故内容

ここでは、報告義務が課せられる事故内容の4項目である「感電などによる死傷事故」「電気火災事故」「他の物件への損傷事故」「主要電気工作物の破損事故」について、それぞれの概要を説明します。

感電などによる死傷事故

漏電や接触による感電などを原因として人が死傷した事故は報告の義務があります。ちなみに、死亡または病院や診療所に入院した場合のみが死傷に該当します。

設備の破損や誤操作に起因する死傷事故も、漏電や感電による死傷事故と同様に報告しなければなりません。

電気火災事故

電気火災事故が発生した場合も、事故報告義務の対象です。報告しなければならない火災事故とは、電気に関するトラブルを原因とするものに限られます。

たとえば、漏電など、電気的な異常によって発生した発熱や発火です。太陽光発電所(電気工作物)が半焼以上の場合、報告が義務とされています。

他の物件への損傷事故

太陽光発電設備の破損や操作員の過失などに起因して、第三者の物件に被害を与えた事故が、他物件への損傷事故に該当します。損傷を定義する基準とされているのは「本来の機能を損なわせるなどの被害」です。

たとえば、太陽光発電設備の倒壊による土砂崩れが発生して道路をふさいでしまった場合や、太陽電池モジュールが飛散して、近隣住宅のカーポートを破壊してしまった場合などが、他物件への損傷事故となります。

主要電気工作物の破損事故

主要電気工作物の破損事故とは、太陽光発電設備が破損した事故を意味します。

たとえば、太陽光発電設備の変形や損傷、火災などによって発電設備の機能がダメージを受け、運転が停止するような事故です。また、運転の停止をしなければならないほどの破損や、使用できなくなったりする状態も、主要電気工作物の破損事故に含まれます。

義務化された対応とは

チェックリスト

事故報告の種類は「速報(24時間以内)」と「詳報(30日以内)」の2段階です。ここでは、事故報告義務化によって実際にどのような対応を行わなければならないかについて説明します。

速報(24時間以内)

報告義務対象の事故が発生した場合は、まず「速報」を行います。速報は事故の発生を知った時点から24時間以内で、できる限り迅速に行うよう義務付けられています。速報で報告する内容は下記の通りです。

速報で報告すべき4項目報告内容
いつ事故発生の日時
どこで 事故発生の場所
なにが事故発生の電気工作物
どうなった事故の概要、他に及ぼした障害、被害者

速報における報告は、電子メールやFAX、電話を使用してすぐに行います。電子メールやFAXで速報を提出した場合は、念のため、電話連絡もあわせてするとよいでしょう。

詳報(30日以内)

報告対応は2段階が定められており、速報を提出した事故について、後日に「詳報」を行うことが義務付けられています。詳報の期限は事故発生を知った日から起算して30日以内です。

詳報は事故や被害の状況だけでなく、事故原因の分析や再発防止対策等についてくわしく調査し、検討した結果を報告書にまとめて提出しなければなりません。なお、詳報は経済産業省が定める報告様式にしたがって記載する必要があります。

今後も太陽光発電の保安規制は進む見通し

事故報告義務化の方針が定まったことにくわえて、他にも太陽光発電の保安を規制する動きがあります。

低圧太陽光発電の事故報告の義務化については、小出力発電設備の事故報告内容を簡素化することが検討されています。小出力発電設備とは、出力が小さく安全性が高い発電設備で、太陽光発電設備の場合は出力が50㎾未満のものです。

小出力発電設備には電気主任技術者の選定義務がないため、事故の詳細な分析が難しい場合がある点に配慮されています。

しかし、事故の詳細な分析が難しい場合があるのは小出力発電設備に限りません。低圧太陽光発電も同様です。

対策として、日頃からメンテナンスサービスを活用しましょう。定期的な保守点検は、大きな事故を防止したり遠隔監視したりすることによって、異常発生時に分析を行う手助けになります。

事故報告義務化の今こそメンテナンス体制の見直しを

低圧太陽光発電設備の事故報告義務化は、頻発する事故への懸念の現れであり、太陽光発電設備の保安規制強化への一歩とも解釈できます。実際に、台風などの災害でダメージを被る太陽光発電設備は少なくありません。

事故報告義務化の今こそ、対象外の出力であっても太陽光発電専門のメンテナンスサービス活用を検討しましょう。「はつでん管理人」ならメンテナンスのプロに管理を一任できるため、専門知識がないオーナーも安心です。

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