発電側基本料金とは

太陽光発電に、「発電側基本料金」の追加コストが生じる可能性が高まりました。追加的な措置により新たなコストが加わることは、太陽光発電所の利回りなどの運用方法を考えるうえで懸念材料となってしまうでしょう。

この記事では、発電側基本料金の概要や開始時期、調整措置などについて解説していきます。

さらに、太陽光発電投資にはどのような影響があるのか、発電側基本料金への対応策としてできることは何かについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

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発電側基本料金とは?全体概要や開始時期を解説

そもそも、経済産業省が示した「発電基本料金」とは何でしょうか。事業者や投資家は、新たな課金システムとしての制度設計を理解しておくべきです。この項では、知っておきたい全体概要や開始時期について解説します。

発電側基本料金の全容

電側基本料金とは、すべての発電事業者や小売電気事業者に対し、最大出力に応じた基本料金を事後的に課すというものです。

電力が一般消費者に届くまでには、発電後に送配電事業者(大手電力会社)へ流通してから小売電気事業者を経なければなりません。この流通コストは「託送料金」として、すべての電力需要者の電気料金に転嫁されています。

再生可能エネルギーのような分散型の電源が増加すると、送配電に関するコストも増大し、電力の管理のために費用がかかることになります。さらに、将来的に設備が古くなれば維持管理追加コストが増えることになるでしょう。

経済産業省では、国民負担を軽減するには、送配電設備の維持管理のためにかかる追加コストを発電事業者に負担してもらい、財源を確保する必要があるとしています。

今後は系統連系の費用が減る見通し

制度変更が行われた場合は追加コストがかかるため、発電事業者や小売電気事業者にとっては運用費用が増えます。今後の発電所運用への懸念から、業者のあいだでは反発が広がっているのが現状です。

一方、系統接続時の工事費負担金も見直される予定です。電力の系統連系時の初期費用については、太陽光発電事業者側が支払う負担分が減る見通しであることは、これから参入する投資家には吉となるかもしれませんね。

発電側基本料金の開始時期

発電側基本料金の開始時期は、2020年以降のできるだけ早い時期に導入が始まるとされています。しかし、調達価格等算定委員会において議論が進められているものの、まだ明確に決まっていない段階です。

調整措置の可能性もある?対象となる案件は?

新たな制度変更として検討されている発電側基本料金は、投資家の負担が増えてしまいます。果たして、調整措置がなされる可能性はあるのでしょうか。

この項では、発電基本料金の対象となる案件や調整措置について解説します。

発電側基本料金の対象となる案件・例外になる案件

事後的な制度である発電側基本料金については、追加コストが発生するため業者からの反発を招いています。これを受けて、経済産業省では、発電側基本料金に対して例外になる案件を設けることを検討しています。

発電側基本料金を支払うことになる案件と、例外となる案件の概要をまとめました。

発電側基本料金を支払う【対象となる案件】

  • 2015年6月以前に認定を受けた案件
  • 対象の売電単価:40円/kWh、36円/kWh、32円/kWh、29円/kWh、27円/kWh

発電側基本料金を支払う【例外となる案件】

  • 2015年7月以降にFIT認定を受けた案件
  • 対象の売電単価:27円/kWh以下

発電側基本料金の調整措置とは

すでに稼働済の案件については、発電側基本料金分を調達価格に上乗せする「調整措置」が必要であるという議論もあります。ただし、FIT開始から3年間は利潤配慮がなされているとして、対象外とされる見通しです。

つまり、調整措置の対象となるのは2015年7月以降にFIT認定を受けた案件で、それ以前に認定された案件については調整措置の対象とはなりません。結果的には、2015年6月以前の案件は運用費用の負担増となるため、対応策も検討する必要があるでしょう。

どのくらい負担が増えるのか?投資への影響は?

投資

新制度が始まり発電側基本料金が課されることになった場合には、どのくらい負担が増えるのでしょうか。そして投資にどのような影響があるのか、具体的な試算とともに解説していきます。

想定される支出を試算しよう

2015年6月以前に認定を受けた案件については、発電側基本料金の対象となる見込みです。

経済産業省の試算では、発電側基本料金として負担する追加コストは毎月1kWあたり150円、年間1800円程度とされています。100kWの発電所では、年間で18万円を負担することになるでしょう。

すでに稼働を始めている発電所の利回りはどうなる?

売電単価が40円/kWh、36円/kWh、32円/kWh、29円/kWh、27円/kWhの案件については、発電側基本料金の対象とされています。

以下のような条件の場合に、具体的にどのくらい利回りに影響するのかを表にまとめました。

【条件】

  • 初期費用:2300万円
  • 最大出力:100kW
  • 売電単価:32円/kWh
  • 年間想定発電量:10万kWh
  • 年間売電収入:320万円
  • 表面利回り:約14%

利回りの変化について、試算結果を比較してみましょう。

発電側基本料金(年間) 18万円(1kWあたり150円/月で計算)
発電側基本料金導入前の利回り 約14%
発電側基本料金導入後の利回り 約13%

発電側基本料金の導入後には、年間の表面利回りは約1%減ることになることが分かりました。

投資家として発電側基本料金の導入にどう対応するべきか?

対応策

投資家は、発電側基本料金が導入された場合に、どのくらい利回りに影響するのかを前もって調べておく必要があります。

導入前と導入後の利回りを比較して、影響が大きすぎると判断した場合は設備を売却することも検討するといいでしょう。売却を検討する場合は、タイナビ発電所の査定を利用する方法がおすすめです。

ただし、2020年2月時点では、導入時期や調整措置などは決定に至らず、議論が継続されているところです。そのため、発電側基本料金がどのように導入されるのか、今後の動向を見て決める必要があります。

急いで売ってしまうと損をする可能性もあるので、慎重に検討しなければなりません。

土地付き太陽光発電は収支計画がしやすい

これから太陽光発電投資を始めるなら、発電側基本料金が導入される可能性があることも考え、なるべく高利回りの物件を買うことを検討すべきです。

過去にFIT認定を受けた物件なら売電価格も高いので、高利回りが期待できます。さらに、すでに稼働している物件なら収支計画も立てやすいでしょう。

太陽光発電投資を始める場合、高利回りの物件で売却もできる良質な物件を買うのがおすすめです。利回りが高い物件なら、発電側基本料金が導入されても十分な収益が狙えることになります。

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