高圧・低圧の違い

太陽光発電の設置を検討する際には、高圧と低圧の違いについて押さえたい。太陽光発電は、発電出力50kWを境に高圧と低圧の2種類に分けられる。どちらを選ぶかによって運営コストや収支にも影響するので、高圧と低圧それぞれの違いやメリット、注意点を把握したうえで決めよう。

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太陽光発電は高圧と低圧で区分される

太陽光発電の高圧と低圧の具体的な違いは、発電出力の大きさにある。発電出力の大きさにより低圧と高圧に区分され、「電気事業法」や「電気設備に関する技術基準を定める省令」などによる扱いが違ってくるのだ。

高圧は発電出力が50kW以上で、交流電圧が600V、直流電圧が750Vを超えるものである。自家用電気工作物に分類されるため、変圧器(キュービクル)の設置や電気主任技術者の選任が必要だ。

低圧は発電出力が50kW未満で、交流電圧が600V以下、直流電圧750V以下のものと規定されている。一般用電気工作物に分類され、変圧器や電気主任技術者の選定は必要ない。

太陽光発電の発電出力は、太陽光パネルの合計出力で判断するのが原則である。ただし、パネルとパワーコンディショナーの間に、電気を消費または貯蔵する蓄電池などを接続しない場合は、パワーコンディショナーの出力で判断してもよい。太陽光パネルの出力合計とパワーコンディショナーの出力を比べて、小さい方が太陽光発電の発電出力となる。

太陽光発電の物件を比較する際には、両方の出力を見なくてはならない。太陽光パネルの出力が、たとえば100kW以上だとしても、高圧と決めつけずにパワーコンディショナーの出力も確認することが必要だ。

高圧と低圧が収支にどう影響するのか?

高圧・低圧の太陽光発電

上記で挙げたように、高圧と低圧では法令上の違いによりランニングコストが異なってくる。しかし、高圧太陽光発電は発電量が多いので高収入が見込めるのだ。そのため、ランニングコストが必ずしも利回りの低下につながるわけではない。コストの違いによる実質利回りへの影響については、事前に把握しておく必要があるだろう。

設置コスト・ランニングコストがかかる

高圧太陽光発電では、変圧器(キュービクル)の設置、電気主任技術者の選任などに高額な運営コストがかかる。変圧器(キュービクル)の設置にかかる費用は200~600万円程度で、メーカーごとに異なる価格の本体や内部機器を別に購入しなければならない。

外部委託で選任した電気主任技術者が年2回の点検を行う費用は、50~100kWで6万円程度、500~1000kWで100万円程度である。

そのほか、高圧の月額基本料金を電力会社へ支払うためのコストも考慮しなければならない。電力会社により異なるが、月額基本料金は500kW未満で1kWごとに1200円程度、500kW以上で1kWごとに1700円程度かかる。

低圧太陽光発電では、キュービクルの設置や電気主任技術者の選任が不要なので運営コストが抑えられる。初期投資のコストも抑えられるため、太陽光発電投資の初心者でも運営しやすいだろう。

高圧太陽光発電では、運営コストを差し引いても利益を出すようにすべきだ。発電所の規模が大きいからこそできるコストダウンがあるので、次に紹介していきたい。

高圧太陽光発電は1kWあたりのコストが安くなる

高圧の発電コストが安い

高圧太陽光発電には運営コストはかかるが、スケールの大きな発電所を運営できるメリットがある。大規模な施設なら1kWあたりの建設費用が安く売電収入も大きくなるため、高い投資利回りが期待できるだろう。

太陽光発電の設置費用は10~50kW未満で43.7万円/kW、50~500kW未満で37.5万円/kWと規模が大きくなるにつれて設置費用が安くなる。1000kW以上のメガソーラーになると28.6万円/kWと、さらに安くなるのだ。

高圧太陽光発電は、土地代や仕入れの材料、工事費用など諸々のコストを算出すると、システム単価としては低圧よりも安くなることに注目したい。高圧の売電収入は低圧よりも増えるため、利回りを比較すれば高くなるケースが多い。

高圧太陽光発電は、コストダウンのメリットを活かした運用を目指すべきだろう。

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建設費用や運営コストに注意

高圧太陽光発電の注意点としては、煩雑な手続きが必要になる点や運営コストがかかることが挙げられる。高圧の場合は、設備の設置時に管轄消防署等へ保安規程の届出が必要だ。

工事に際しては、第一種工事士が作業をしなければならない。さらに、電気主任技術者の選任が必要になるので、年間契約料も発生する。契約料は、発電量が500kW以上や2000kW以上など発電出力によって扱いが異なり、費用が変わる点にも注意が必要だろう。

また、高圧太陽光発電は、規模の大きさから周辺にもたらす影響が大きい。重大トラブルが起きれば売電がストップされるケースもある。そのため、出力500kW以上・2MW未満の発電所に対しても、竣工前の自主的検査が求められるようになった。

低コストで参入しやすい!低圧太陽光発電のメリットと注意点

低圧太陽光発電は、高圧と比較して初期費用や運営コストが安く抑えられるというメリットがある。一方で、1kWあたりに対する費用は高くなるため、高圧に比べて効率的に収益を得られないという点には注意が必要だろう。

初期費用や運営コストが安いことがメリット

低圧太陽光発電は、小規模な施設で運営するため高圧ほど初期費用がかからないというメリットがある。高額な変圧器(キュービクル)の設置や、電気主任技術者の選任が義務づけられていないため、運営コストも抑えられるだろう。

低圧太陽光発電の場合は、管轄消防署等への届出も不要なので、高圧に比べて手続きが簡単というメリットもあるのだ。初期費用が安いことで設置しやすく、運用コストへの不安も軽減されるため、初心者が導入しやすい方法である。

kW単価が高めで利益が比較的少ない

高圧太陽光発電と比較すると、小規模な発電所になることで1kWあたりの初期費用や土地代が高くなるのはやむを得ない。設置面積が狭いため売電収入が少なくなり、初期投資への費用対効果は低めになる。そのため、低圧太陽光発電では利益を出す方法についての検討が必要になるだろう。

それには、できるだけ設置に関わる初期費用や土地代を抑えることがカギとなる。太陽光発電の比較サイトを活用し、複数の業者から見積もりを取り比較検討すべきだろう。あるいは、想定発電量や利回りが予め計算されている土地付きの投資物件を検討するのも、手間と労力を削減するのに効果的だ。

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高圧太陽光発電と低圧太陽光発電には、それぞれ長所と短所がある。高圧はトータルの初期費用と運営コストはかかるが、kW単位で見ればコストは安いのだ。

一方で、低圧はその逆の特性をもつことも分かった。太陽光発電投資を始めるなら、イニシャルコスト・ランニングコストを上回る収益が得られる物件探しが重要だ。

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