太陽子発電2019年の未稼働案件

FIT制度(固定価格買取制度)開始を受け、太陽光発電は家庭用・事業用ともに普及が進んだ。しかし、実際には、認定を受けたまま稼働までに至っていない案件が大量に存在している。

こうした未稼働案件は、太陽光発電が抱える数々のトラブルの一因とされ、長らく問題視されていた。そして、2018年12月。ついに、太陽光発電の「長期」未稼働案件への対応策が実行に移される事態となった。

ペナルティを回避して高額FIT案件を得るには?

ここでは、太陽光発電の長期未稼働案件問題と、資源エネルギー庁による対応策について解説していこう。

未稼働案件がもたらす問題とは

未稼働案件とは、接続契約まで済ませたものの稼働まで至らずに長期間経過した案件のことだ。

資源エネルギー庁では、未稼働案件に厳しい対応をとる。それでは、なぜ未稼働案件に対して、実質的なペナルティともいえるような対応がとられるようになったのだろうか。

未稼働案件の存在がもたらす問題について説明する。

国民の負担が増える

未稼働案件が問題となるのは、結果的に国民の負担増につながるからだ。

毎月の電気料金の明細書に、「再エネ発電促進賦課金(再エネ賦課金)」という項目があるのを目にしたことがないだろうか。実はFIT制度の固定買取価格の原資は、国民が負担している再エネ賦課金でまかなわれている。つまり、一般市民一人ひとりが日頃支払っている電気料金の一部が、FIT制度のために使われているということだ。

すでに国民が負担する賦課金額は2.4兆円に達している。これまで未稼働だった高単価の案件が動き出した場合、投資家に過剰な利益をもたらしながら、国民全体の再エネ賦課金の負担が増大してしまうことが問題とされたのだ。

系統に空きがなく新規開発が進まない

未稼働案件の存在により、発電所の新規開発が妨げられているのも問題だ。

売電に不可欠な送電線や変電設備の系統容量には限度があり、先着順で接続を受け入れている。過去の未稼働案件が増えてくると、系統容量を圧迫してしまう。後発の事業者が系統に接続できず、新規事業開拓ができないという事態につながってしまう。

長期未稼働問題はなぜ起こった

太陽光 長期未稼働案件が多発した原因

未稼働案件が大量に発生してしまったのは、これまでのFIT制度の沿革と深い関係がある。

2012年、太陽光発電の普及を目的として、固定価格買取制度(FIT制度)が始まった。制度開始当初の売電価格は1kWhあたり40円。世界水準でも高額な売電価格が20年間維持されるとあって、申請は爆発的に増えた。さらに、太陽光発電の普及に伴い、売電価格は36円、32円と下げられていった。その最中も、より高額な売電の権利を求める駆け込み需要も増えていった。

買取価格は下落し続け、2019年度には14円まで下がった。こうした買取価格の引き下げは、太陽光発電が普及するにつれて、導入コストが下がったことを踏まえて行われたものである。その意味で、FITは太陽光発電の普及、導入コスト低下に、大きな役割を果たしたといえよう。

その一方で、FIT制度が開始された当初の高い買取価格は、未稼働案件の大量発生という事態をも生み出した。高い買取価格の権利をキープしながら発電設備の工事を遅らせて、設備費用が安くなるまで待つことで、収益を増やそうというのだ。

世界的に生産量が格段に増えた太陽光発電は、各機材の価格、維持費用ともに値下がりを果たした。このあたりで稼働に踏み切れと言わんばかりに、政府は未稼働案件への対処に乗り出したのだ。

未稼働案件に対する資源エネルギー庁の対応

2018年12月初め、資源エネルギー庁は未稼働案件に対する厳しい措置(以下、「今回の措置」という)を発表した。対象は、「運転を開始していない10kW以上の太陽光発電」「2015年末以前に旧認定を受けた」「2016年7月31日以前に接続契約が締結された」の条件を満たし、「開発工事に着工済みの2MW以上を除く」案件だ。

今回の措置がどのような内容なのか見ていこう。

対象となる設備の条件、ペナルティを回避する方法

売電価格の引き下げ

未稼働案件が契約当時の売電価格の適用を受けるためには、今回の措置の施行開始日までに、発電設備に関する工事を始めなければいけない。この施行開始日に間に合っているかどうかについては、着工申込の受領日を基準に判定する。

もし着工申込日の受領が今回の措置の施行開始日を過ぎてしまった場合、契約時のFIT価格を適用することはできない。着工申込が受領された日から数えて、2年前のFIT価格が適用されることになる。

たとえば、2012年の高単価の権利(40円/kWh)を持っていたとしても、着工申込が2019年に受領されれば、2017年時点の売電価格(21円/kWh)が適用されることになる。

さらに注意したいのは、運転開始前に計画変更を申し出た場合だ。連系開始予定日が無事に決まっていても、運転開始前に事業計画を変えれば、ふたたび着工申込が必要になってしまう。

高額FITの掘り出し物が出る可能性が高い

高額FIT掘り出し物件

資源エネルギー庁の方針が発表されたことで、これまで放置されてきた未稼働案件には大きな動きが出ることが予想される。未稼働案件への厳しい対応が明らかになった結果、2012年度~2014年度に認定を受けた高単価案件については、稼働を開始するか売りに出されるなどの動きが活発になってくるはずだ。

今回の措置の対象となった案件で着工申し込みが間に合い、本来の売電価格を維持するのに成功した発電所には、運転開始期限が設定される。それぞれの施行日から、原則として1年間だ。2019年度末までに、稼働のアテが着いた高額FIT案件は出尽くすと考えられる。

これから投資を始めようとしている人にとっては、ある意味チャンスといえよう。

しかし、当然のことながらこうした高単価案件を狙っている投資家は多い。確実に高単価物件を手に入れるためには、しっかりと情報収集をしておくことが重要だ。

いち早く情報をゲットするために今できること

未稼働案件は売電価格が高く、2019年現在では考えられないような条件の良い案件が眠っている可能性が高い。

しかし、好条件の案件には限りがある。良い物件を逃さないためにも、日頃から情報を集める必要があるといえるだろう。

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