ソーラーシェアリングの問題点

太陽光を農業と発電の両方に活用できるソーラーシェアリング。農地なら太陽光発電設備を設置するのに適した土地もあるが、農地転用できない場合もある。ソーラーシェアリングなら、農業をやりながら太陽光発電を中心にして事業展開ができる。

ただし、農業と太陽光両方のノウハウが必要なこと、採算が取れない可能性もあるなどの問題点にも目を向けるべきだろう。このような問題点を解決するには、どのような方法があるのか解説する。

太陽の光を農業と発電で分け合うソーラーシェアリングとは

ソーラーシェアリングとは、農地を利用して農業と発電事業の両方を行うことである。「農業型太陽光発電」とも呼ばれている。

ソーラーパネルは、農作物にも光があたるように耕作地から約3mの高さに隙間を空けて設置していくものだ。適切に設計すれば作物への影響もなく、太陽の光を発電と農耕で分け合うことができる。

パネルの角度は調節できるので、作物に適した日光や温度を確保することが可能である。発電した電気は売電や自家消費できるので、環境へ配慮した再生可能エネルギーとして有効活用できるだろう。

ソーラーシェアリングは農家・発電事業家それぞれにメリット

ソーラーシェアリングのメリット

太陽光発電と農業を並行するソーラーシェアリングは、もともと農業を営んでいる人・これから発電事業を始めようとする人それぞれにメリットがある。

農業に太陽光発電の売電収入が加わる

農家視点のソーラーシェアリングは、農業と発電事業両方から収益を得られることがメリットだ。収穫まで収入がない農業で、売電収入が毎月得られる太陽光発電は安定した収入源だと言えるだろう。

これから太陽光発電事業を始めようと思っても、ソーラーパネルの設置に適した土地は少ないのが現状である。太陽光発電に利用できる農地もすでに減ってきているなか、農業を続けながら太陽光発電ができる「ソーラーシェアリング」の考え方が生まれた。

ほとんどの農地で設置することが可能な設備、仕組みとして注目されている。農地転用が認められていない土地でも、一時転用として太陽光発電事業を行うことができるのだ。

農地転用できない土地で太陽光発電投資ができる

農地転用せずに太陽光発電を設置できることだ。農地には自治体ごとの農地区分や許可方針、許可基準があるため、太陽光発電事業への農地転用が認められにくい。ソーラーシェアリングでは、農地転用が許可されない土地でも、支柱部分のみの「一時転用」として太陽光発電を設置できる。

ソーラーシェアリングは、電力の自家発電・自家消費により農業で効率的に収益を上げられる仕組みの一つになっている。

ソーラーシェアリングを行う場合に必要な一時転用許可とは?

ソーラーシェアリングを行う場合、一時転用により太陽光発電を行うことが多い。農地の一時転用とは、農地を一時的に農耕以外の目的で使用することだ。

ソーラーシェアリングの一時転用について、許可の基準や注意点を解説する。

3年ごとの申請が必要!一度認可を得ても更新できないことも

一時転用が認められる期間は最長で3年、その後は再申請が必要となる。転用許可を受けた後も、運用できるのは最長で3年なので、20年間太陽光発電を行うには6回の更新が必要だ。

営農が行われていないと判断されれば、許可が下りないこともある。

また、営農していても作物の収穫量が減少している場合や、農業に必要なノウハウがないと判断された場合、改善するよう指導されるだろう。それでも改善が見込めないと判断されれば、更新できない可能性もある。

農作物の収穫状況を報告する必要がある

ソーラーシェアリングで一時転用を利用するためには、毎年農作物の収穫状況を報告して基準を満たさなければならない。そもそも営農が行われていない場合や、報告をしなかった場合は撤去命令が下ることもあるので注意が必要だ。

一時転用農地に関する手続きは、各市町村の農業委員会などが窓口となっている。担当窓口によっては、ソーラーシェアリングに厳しい見方もあることを知っておきたい。その場合は細かい点に説明を要求されたり、厳しい指導を受けたりする可能性もある。

事業に失敗しないために!ソーラーシェアリングの問題点を知ろう

ソーラーシェアリングに参入するには、事前に問題点を把握しておくことが大切である。もともと農業を行っていた方なら、作物との相性は検討しておくべきだ。

太陽光発電と共に育てられる作物は、お茶や梨、稲、ぶどう、など様々なもので実践されている。ある程度の遮光率であれば作物に大きな影響は与えない。太陽光パネルの間隔や角度で、日当たりを調整していこう。

ソーラーシェアリング事例https://www.tainavi-next.com/case/detail_556_8/

太陽光発電の普段のケアに特筆するべきことはない。メンテナンス契約などを管理するだけで事足りるだろう。費用対効果を知るために、一括見積もりに申し込んでから導入を検討すると良いだろう。

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太陽光発電投資を目的にソーラーシェアリングを検討している方には、注意するべきポイントがある。

  • 営農が欠かせないため、農業のノウハウが必要となる
  • 採算が取れない可能性も考えられる

基本的に、農業が加わることを安易に考えてはならないということだ。

農業と発電事業両方のノウハウが必要となる

ソーラーシェアリングを行うためには、営農が必須条件である。太陽光発電事業を行う20年間、農業を行わなければならないため手間や費用がかかるのは避けられない。

農作物を育てるノウハウや、販路の開拓が必要になるだろう。太陽光発電投資は手間のかからなさが魅力の1つだが、農業が加わればそうはいかないのだ。一時転用を継続するために、相応の努力が求められるだろう。

また、通常の太陽光発電よりも利回りが低いことから融資が受けづらくなる可能性もある。信販や政策金融公庫など幅広くあたってみよう。

事業の採算が取れない可能性がある

農業で安定した価格で農作物を販売するのは難しく、収益が不安定になる可能性もある。

農地の収量や単収(面積あたりの収穫量)が平均よりも2割程度少ない場合には、管理が不適切と判断されかねない。農地の一時転用で太陽光発電を設置した場合、3年後の再申請で許可されなければ売電もできなくなるのだ。

さらに、一時転用の終了時期には、太陽光発電設備を撤去しなければならない。太陽光発電を撤去する場合、買い手が限定されるため、転売が難しくなる可能性もある。

ソーラーシェアリングの問題点を克服して安定した収益を得る!

ソーラーシェアリングには、営農のノウハウが必要なこと、採算が取れない可能性があるといった問題点も存在する。事業へ参入する際には、これらのリスクやデメリットを克服する方法を知っておくべきだろう。

有効な対策として挙げられるのは、継続的に農業をやるためのノウハウを習得することだ。さらには、農業と太陽光発電両方の利回りをシミュレーションすることも重要な対策だろう。事業が軌道に乗れば、安定した収益が見込めるだけでなく、土地の有効活用にもなる。

まずは、ソーラーシェアリングに対応できる設置業者と出会い、投資費用対効果のシミュレーションから始めよう。タイナビNEXTでは、1度に無料で最大5社に対して見積もり依頼が可能だ。情報収集の手間を最小限に抑えるために、一括見積もりを活用しよう。