資源の乏しい日本では、近年、再生可能エネルギーを活用した新しい発電方式が生まれています。その中でも「バイオマス発電」が高い注目を浴びています。

バイオマス発電の利回りは最大13〜14%と言われており、投資家からの期待も高くなっています。バイオマス発電投資の利回りや導入費用、リスクなどについて詳しく解説します。

1.バイオマス発電投資の長期的な利回りとリスクについて

リスク

バイオマス発電の長期的な利回りは、他の再生可能エネルギーに比べ高くなっています。しかし、長期的な運用にはリスクも伴いますので、詳しく解説します。

バイオマス発電投資の長期的な利回りは?

一般的に、バイオマス発電の長期的な利回りは最大で13〜14%と言われています。太陽光発電がどんなに利回りが良くても10%未満とされる中で、投資家からの期待もかなり高いでしょう。

もちろん、この良好な利回りで収益性も維持していくには、初期投資額と導入設備の性能に掛かっています。発電に必要な材料が安定的に供給されなければならないので、再生可能エネルギーの中ではかなり流動的な利回りです。

バイオマス発電投資の長期的な運用にはリスクもある!

リスク

バイオマス発電は、廃棄物を活用する発電方法です。よって、バイオマス発電を継続することで資源の無駄が減少していくことは明らかです。

発電を安定的に続けていくためには、常に廃棄物が排出されなければなりません。廃棄物が少なくなってしまうと、収益性が落ちてしまう可能性は高いでしょう。

バイオマスの無料引き取りが多い状況では、投資家はもちろんのこと業者間での奪い合いが収益を不安定にさせる大きなリスクとなります。

2.バイオマス発電にかかる初期費用や買取価格について

初期費用や買取価格

発電に投資するという概念が生まれたのは、再生可能エネルギーの一定期間の買い取りを国が電力会社に義務付けた「固定価格買取制度」が出てきたからです。

バイオマスを使った発電にも、この固定価格買取制度が適用されています。ここでは、バイオマス発電の投資にかかる費用や利回りを見ていきます。

バイオマス発電の買取価格はどれくらい?

バイオマス発電の中でも最も高い買取価格は年間2000kW以下の発電で、40円/kWhの単価に設定されています。期間については、20年間の買い取りを保証してもらえます。

これを見ると他の再生可能エネルギー投資と同じく、20年間いっぱい投資を続けることで最終的に元が取れるような感じがしますが、実はそうではありません。

今後、燃料となるバイオマスそのものが投資人口の増加で手に入れにくくなる予想もあり、できるだけ安い発電設備を導入し、1年でも早く元が取れるように設定することが大切なのです。

設備投資を低く抑えることができなければ、バイオマスの確保が年々難しくなってしまい、初期費用を回収できる時期がどんどん遅れていってしまう可能性が高いと言えます。

https://www.tainavi-pp.com/investment/solar/83/

バイオマス発電にかかる初期費用とランニングコスト

初期費用

バイオマス発電設備導入にかかる初期費用はどれくらいになるのでしょうか。

再生可能エネルギーの設置費用は、設備の価格そのものではなく「kW単価」により決まります。kW単価は、設備費用÷発電量(kW)で求められます。つまり、発電された電力1kWあたりにかかる設備費用はいくらになるかを示す単価です。

日本製のバイオマス発電の設備を購入した場合、一般的に1kWあたりの設備単価は100万円程度になるとされています。

再生可能エネルギーの買取単価の最高値である40円/kWhで売電するには、上述の通り2000kW未満に抑えなければいけません。

40円/kWhで売電したい場合の最も高い設置費用は、2000kW×100万円=20億円となります。ただ、2000kW未満の設備なら全て40円/kWhの買取単価になりますので、出力を小さくすればさらに設置費用は安くなります。

例えば、500kW発電の想定では5億円ほどの設備投資になります。海外製の設備であればさらに設備投資を50%以下に落とすことも可能です。しかし、問題はその設備が年間で何kW発電してくれるかになりますので、初期投資に対する収益性はかなりの差が出るはずです。

バイオマスは無料に近い形で当分は手に入れられますが、発電側のバイオマスニーズが急増すると無料で手に入れることは難しくなります。そのため、将来的に収益を圧迫するかもしれないという不透明さがあります。

3.バイオマス発電とその投資に関する疑問点を解明!

疑問点

バイオマス発電やその投資に関するよくある疑問として、以下の2つがあります。

  • 「木質バイオマス」発電の買取価格が高いのはなぜ?
  • バイオマスを燃焼する際に放出される二酸化炭素は、むしろ環境にとってデメリットではないか?

これらの疑問について解明していきます。

https://www.tainavi-pp.com/investment/solar/105/

木質バイオマス発電の買取価格が高いのはなぜ?

木質バイオマス発電

「バイオマス」には、廃材や生活廃棄物、そして建築資材や廃油などの産業廃棄物が含まれ、それぞれに異なった買取価格が設定されています。現在、最大の40円/kWの単価に設定されているのが、間伐材による「木質バイオマス」です。

国が他のバイオマスよりも木質を優先させる理由は何でしょうか?木質バイオマスによる発電は、次に述べる「カーボンニュートラル」によって環境に優しいだけでなく、国産木材の消費につながるため林業の活性化なども期待されているからです。

木質バイオマスを細かくチップ化すれば、燃焼または処理効率が高くなり、より高効率の発電に繋がります。
森林に恵まれた日本では、木質バイオマスが世代を超えてエネルギーとして活用できると期待されています。それが売電単価も高く設定されている理由なのです。

https://www.tainavi-pp.com/investment/wind/35/

「カーボンニュートラル」で二酸化炭素も怖くない!

カーボンニュートラル

バイオマスも燃焼時には二酸化炭素を排出します。地球温暖化対策が叫ばれている中ではあまりエコではない印象を受けるかもしれません。

しかし、実はこれは大きな誤解です。木質などの植物燃焼による二酸化炭素の排出は、「カーボンニュートラル」という自然の仕組みによって抑えられています。

植物は光合成のために二酸化炭素を空気中から取り込むため、燃焼させてもトータルで考えれば大気中の二酸化炭素の量は増加しないという仕組みです。

これが従来の原油などの化石燃料の燃焼になると、二酸化炭素を増やしてしまい温暖化が進みます。同じ燃焼でも、木質のバイオマスを使うことが大きな意義を持つのです。

バイオマス発電

バイオマス発電は、廃材の利用や燃焼時のカーボンニュートラルによる環境に優しい発電方式です。それだけでなく、国の設定した買取価格も高く設定されています。

こうした点から投資には適していると考えられがちですが、資源であるバイオマスの確保には将来的に不透明さもありますので、リスクも考慮しなければなりません。

バイオマス発電への投資を考えている場合、こうしたメリットやデメリットも含めてよく検討してみてください。

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