電気を作るために利用するエネルギーが、世界中で変化しています。ここでは、再生可能エネルギー(自然エネルギー)を使った発電方法と特徴についてご紹介いたします

発電に用いるエネルギーは化石燃料からの脱却へ

今まで、石炭や石油などの化石燃料を使う火力発電が主流でした。化石燃料は自然の中で生まれる燃料ですが、とてつもなく長い時間が必要です。電気を使う人が増えて電力需要が増えるとともに、化石燃料はどんどん発掘され、燃やされていきました

そして、ついに化石燃料の消費スピードが生成スピードを上回り、枯渇する恐れが出てきました。化石燃料が不足して発電できないという事態が起これば、日本のみならず世界中が大混乱に陥ってしまいます。

  さらに、燃料を燃やすときに排出されるCO2が増大し続けることは、環境に悪影響を与える懸念も出てきました。こうして、化石燃料に依存した発電方法には問題があると、世界中が認識するようになったのです。  

化石燃料の代わりに発電できるエネルギーとして注目されたのが、再生可能エネルギー(自然エネルギー)です。

再生可能エネルギー(自然エネルギー)とは

再生可能エネルギーとは、法律で「エネルギー源として永続的に利用できると認められるもの」と定義されています。

代表的なものには、風力や太陽光、水力、大気中や地中などの自然界にある熱、生物由来の資源であるバイオマスなどが挙げられます。こうした資源は、繰り返して使用できる、あるいは消費しても比較的短時間で再生できるといった特性があります。こうした再生可能エネルギーの特性により、燃料の枯渇問題が解消されると見込まれています。

さらに、バイオマス以外の再生可能エネルギーは石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料とは異なり、燃料を燃やさずに発電できます。これにより、CO2排出量がもたらす環境への悪影響を低減させることができるのです。 /p>

世界的な再生可能エネルギーの導入傾向

世界的にも、化石燃料に依存する発電方法は大きな問題として扱われています。発電に用いるエネルギーを、化石燃料から再生可能エネルギーへ転向する国が増えてきました。

その中で導入量が最も増えた再生可能エネルギーは、太陽光発電です。2004年までは、太陽光発電の導入量は日本が世界1位でしたが、その後に急拡大を見せたアメリカやドイツに追い越されました。

次に、風力発電も世界的に導入量が増えています。2015年末時点で、世界には風力発電の風車が30万台設置され、発電容量は4億3300万kWにも上っています。

2002年まで欧州で盛んだった風力発電は、近年は中国とインドで著しく発展しています。特に中国は、2015年末時点で風力発電の累積導入量が世界で最も多い国となりました。

水力発電も2015年において最も導入量が多い国は中国で、1100TWh(テラワット)にも及びます。次にカナダ、ブラジルが続きますが、導入量はいずれも約400TWhに届いていません。

地熱発電の設備容量は、2015年時点での世界1位はアメリカで3596MWにも及びます。次にフィリピン、インドネシアと続き、いずれも1000MWを大きく超える設備容量を持っています。一方、日本は544MWと低調です。地熱資源量は世界でもトップクラスなのですが、土地の利用に関する調整など複雑な要因が重なって導入は進んでおりません。

しかし、日本でも再生可能エネルギーの導入量を増やすための取り組みが進んでいます。

日本の再生可能エネルギーへの取り組み

日本における再生可能エネルギー拡大への取り組みは、化石燃料の依存率が世界トップクラスであること、環境問題、脱原発の観点から進められています。1973年の第一次オイルショックをきっかけに、化石燃料に代わるエネルギーが求められるようになりました。

さらに、地球温暖化などが国際的な課題としてクローズアップされた1990年代は、環境保護とエネルギーへの取り組む姿勢が明確になりました。1994年に策定された「新エネルギー導入大綱」では、再生可能エネルギーを含む新エネルギーの新しい利用方法を国として積極的に導入するという指針が示されたのです。

京都議定書が策定された1997年には「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」が施行されました。新エネ法とも呼ばれるこの法をきっかけに、太陽光発電や風力発電を始めとした新エネルギーの導入が促進されていくこととなります。

そして、2012年に固定価格買取制度(FIT制度)が始まりました。風力、太陽光、水力、バイオマス、地熱の再生可能エネルギーで発電された電力を、一定期間・一定価格で電力会社が買い取ることを義務化したことが最も大きな特徴です。そして、買い取りコストの一部を電気料金に上乗せして、全ての国民が参加する仕組みになっています。

日本では再生可能エネルギーの導入コストが世界に比べると高額で、大きな参入障壁になってきました。FIT制度などの取り組みで参入者を増やし、市場の競争によって発電コストを押し下げていく方針です。

それでは、再生可能エネルギー発電の特徴と、環境負荷に優しいエコな発電方法と言われる理由について解説します。

風力発電の特徴と日本の導入状況

風力発電は自然の風が吹く力を電力に変換する発電方法です。発電時に燃料を燃やさないためCO2排出量が少なく、環境にやさしいとされています。さらに、発電効率が30%〜40%と、再生可能エネルギーの中でも比較的高いのが特徴です。

日本における風力発電は、2000年代から拡大傾向にあります。2016年度には、日本中に2,203基の風力発電が設置され、発電容量は約336万kWに及びます。

エリア別に見ていくと、風力発電が多く設置されているのは北海道、東北地方、九州地方です。この3エリアだけで、国内の半分以上のシェアを占めています。

ただし、国際的に見た日本の風力発電の導入量は伸び悩んでいます。2013年末時点で世界中での導入量は18位、シェアは0.8%に留まります。風力発電の導入量が少ない理由は、日本の地形が他の国と比べて複雑であること、風力発電設備を設置できる平地が少ないことなどが挙げられます。

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太陽光発電と日本の導入状況

太陽光発電は、太陽の光エネルギーを電力に変換する発電方法です。発電時にCO2を排出しないエコな発電方法ですが、天気や時刻によって出力が変動することが課題になります。

日本における太陽光発電は、2009年の「太陽光発電の余剰電力買取制度」により、まずは住宅用太陽光発電の導入拡大が進められました。非住宅用(産業用)の導入量が大きく増えたのは、2012年の「固定価格買取制度(FIT制度)」が大きな理由です。

FIT制度の普及によって、発電規模が大きい非住宅用(産業用)太陽光発電の導入量が2875.3万kW増えました。それに伴い、住宅用・非住宅用(産業用)共に、太陽光発電の設置コストは下がっています。

一般住宅に設置する太陽光発電は、4kWの大きさでも約150万~180万円程度で設置できるようになりました。

バイオマス発電と日本の導入状況

バイオマス発電は、火力発電の一種です。バイオマス発電の燃料は、動植物などから作り出される有機性のものです。木質系、農業残渣、食品廃棄物などに分類され、最もポピュラーな燃料は間伐材や家畜の糞尿などです。ただし、化石燃料はバイオマス発電に含まれません。その違いは、炭素の循環の考え方にあります。

バイオマス発電で電力を作るときは、燃料を燃やすため、発電時にCO2が出ます。このとき排出されるCO2は、燃料の元となる植物が生育する途中に、光合成などで体内に取り入れたものです。つまり、CO2を吸収して育った植物を燃やしても、大気中の二酸化炭素のトータルの量は変化しないので環境に負荷を与えないという考え方です。(カーボンニュートラル)

一方、化石燃料は数億年かけて吸収されたCO2であり、現代の大気中に排出すれば、大気中のCO2濃度が高まってしまいます。吸収が追いつかないためです。

火力発電の一種であるバイオマス発電は、発電量のコントロールが容易なことが最大のメリットです。課題は、燃料の調達費用がかかることです。

国内において、バイオマス発電は発展途上です。FIT制度で認定されたバイオマス発電は2017年時点で1241万kWを超えますが、実際に稼働したのは85.1万kWに留まります。  

水力発電と日本の導入状況

水力発電は、水が流れる時の運動エネルギーを電力に変換する発電方法です。自然のエネルギーの中でも出力の変動が少なく、電力を安定供給できるのが長所です。世界では1800年代後半に始まるなど、再生可能エネルギーにおいて古い歴史をもつ発電方法です。

水力発電は、水路式、貯水池式、調整池式、揚水式に分類されますが、揚水式がいずれも発電時にCO2を排出しないのが特徴です。その中でも、揚水式の水力発電は、電力を蓄えておく蓄電の役割ができます。

日本における水力発電は、2012年度末において、1936箇所、約1207万kWの出力になっています。ただし、ダム建設を伴うような大規模水力発電所は、周辺環境に影響をもたらすため、これから拡大するのは困難と言えます。代わりに、小水力発電を多くすることが考えられています。

小水力発電は、農業用水等を利用するものです。周辺環境への影響や、水利権問題の難易度が比較的小さいことがメリットとなります。ただし、規模が小さい発電所は設置コストが大きく、水利権問題などもネックとなり、導入量は伸び悩んでいます。

地熱発電と日本の導入状況

地熱発電は、地下の深いところにある地熱貯留層から、杭井によって取り出した高温の蒸気・熱水によって発電するものです。安定した出力が大きなメリットですが、設置にかかる費用や期間がネックとなり、国内での普及は進んでおりません。

地熱発電はFIT制度の対象ですが、制度開始後の地熱発電導入量は1.5万kWと、導入を促進する効果はほとんど表れていないと言えます。水力発電、地熱発電は、発電用の土地の取得が大きなハードルとなり、個人はもちろん一般企業では手が出しにくいためです。

再生可能エネルギーの普及・拡大には、電力会社や国のサポートが不可欠です。しかし、個人や一般企業も発電に参加しやすい仕組みであることも重要です。

現状の固定価格買取制度は、巨額な資金を持たない一般市民や中小企業でも、再生可能エネルギー発電を始められるようになっています。投資先として資金を投じながらも、世界の環境問題や日本のエネルギー問題へ協力できる仕組みになっているのです。

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