風力発電は定期的なメンテナンスは必要なのでしょうか?維持費はかかるのでしょうか?ランニングコストは、5年・10年から見るとどの程度かかるのでしょうか?
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1.定期的なメンテナンス
風力発電は、当然ですが定期的なメンテナンスが必要になります。ここでは、定期的なメンテナンス・風力発電の例についてご紹介しましょう。
1.1 運転監視
風力発電は、人がいなくて遠くからコントロールすることによって自動で運転することができます。しかし、事業用電気工作物と法律的にはなっており、運用する人自身が安全性を保つことが義務化されています。そのため、随時技術を持っている人が見て回ることが最低限必要になります。
1.2 保守メンテナンス
電気設備
風力発電設備は、メンテナンスすることが保安規程によって必要になっています。国の決まりによって、メンテナンスする回数は毎月1回以上となっており、外回りのメンテナンスと一緒に運転を停めて制御回路、主回路端子のチェック、動作チェックを、毎年1回くらいは実施することが必要です。
また、接地抵抗、絶縁抵抗の測定等の年次のメンテナンス・風力発電を、設備によって2年ごとあるいは3年ごとに、風力発電を点検する規則に従って実施することが必要です。
風車本体
風力発電は機械的に動く箇所が多くあり、潤滑油を補ったり、消耗品を換えたりする等、定期的なメンテナンスが必要です。同時に、電気的・機械的なメンテナンス・風力発電を実施し、稼働率をアップするためにメンテナンス契約を業者と締結することが必要です。
定期的なメンテナンスは、メーカーによって違っていますが、毎年4回の実施が推奨されています。なお、風力発電は年間に維持費が結構かかると言われているため注意しましょう。
2.風力発電のランニングコスト
近年は、風力発電が自然エネルギーとして着目されています。風力発電の電気は、電力会社が買い取るシステムに組み込まれています。ここでは、どのくらい風力発電にコストがかかって、どのくらい儲けがあるのかについてご紹介しましょう。
2.1 風力発電のコスト
大型の1基が2,000kWの洋上風力発電のケースについて、洋上風力発電に関するデータをご紹介しましょう。この洋上風力発電の場合、風力発電を作るためのコストは1kWあたり30万円、ランニングコストは年間に1kWあたり0.6万円、定格出力に対して発電が平均的にできる割合は2割になっています。
そのため、この1基の風力発電を作るためのコストは、2,000kWに30万円を掛けると6億円になります。また、年間の維持費・風力発電は、2,000kWに0.6万円を掛けると1,200万円になります。
1日に発電する量は、2,000kWに24時間を掛けたものに2割を掛けると9,600kWhになります。これを1年間に換算すると、9,600kWhに365日を掛けると3,504,000kWhになります。
2.2 風力発電の1年間の収入
風力発電の電気の買取価格は、平成25年度の場合、大型の20kW以上のケースでは1kWhあたり23.1円になっています。そのため、この風力発電で発電した全ての電気を売った場合には、3,504,000kWhに23.1円を掛けると約8,100万円の収入になります。
2.3 風力発電の1年間のコスト
かかるコストとしては、1年間の1,200万円の維持費・風力発電にプラスし、作るためのコスト6億円の1年間の回収コストがかかります。風力発電の場合には17年が法律で決まっている耐用年数になっているため、作るためのコストの1年間の回収コストは6億円を17年で割った約3,500万円になります。
2.4 風力発電の1年間の儲け
儲けの計算は、収入からかかるコストを差し引くとできます。1年目から17年目は、作るためのコストの1年間の回収コストも考えて、1年間の儲けは8,100万円の収入から1,200万円のランニングコストと3,500万円の回収コストを差し引くと3,400万円になります。この儲けは、6億円の風力発電を作るために投資した額の5.6%にあたります。
なお、18年目からは作るための回収コストがなくなるため、1年間の儲けは8,100万円の収入から1,200万円のランニングコストを差し引いた6,900万円になります。この儲けは、6億円の風力発電を作るために投資した額の11.5%にあたり、回収率が高くなります。
2.5 風力発電の20年間の儲け
なお、電気の買取の期間は20年間であるため、この期間のトータルの儲けは、3,400万円に17年を掛けたものに6,900万円に3年を掛けたものをプラスすると7.8億円になります。
このため、風力発電を作るためのイニシャルコスト6億円によって、計算上では、20年間での儲けは7.8億円になり、投資した額に対して130%の儲けになります。
3.いろいろなリスクがある
ここで計算したように、買取システムがあるために順調に風力発電を運転することができると間違いなく大きな儲けになることが分かります。しかし、実際にはいろいろなリスクを考えておく必要があります。
例えば、風の状況についての予測を間違って、風があまり吹かなくて定格出力に対して発電が平均的にできる割合が2割にならない、台風等の災害、故障の発生等によって20年間通して風力発電が運転できない、などのリスクもありえます。そのため、リスクが全くない投資ということではないため注意しましょう。
4.まとめ
風力発電はメンテナンスが定期的に必要です。風力発電の投資をする場合には、ここでご紹介したようなランニングコスト、リスクなどを考慮しながら、いかに上手く回収するかを考えることが必要でしょう。
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