数ある投資の中でも、安定性と高い収益性が見込める問されている太陽光発電投資。しかし、太陽光発電投資も絶対に成功するわけではなく、運用してから後悔したという声もあります。
この記事では太陽光発電投資にありがちな失敗や後悔、それらを回避する効果的な対策も紹介します。太陽光発電を成功に導きたい方は、ぜひご一読ください。
物件選びの後悔
太陽光発電は物件選びが非常に重要です。後々後悔しないためにも、購入前の段階で、20年間の投資計画をしっかりと練っておきましょう。
シミュレーションの発電量に騙された
サイトに記載されている想定発電量が、実際の発電量に比べて低かったという声があります。全ての太陽光発電所が該当するわけではありませんが、想定発電量はあくまでもシミュレーションの数値であるため、変動してしまします。
具体的にどれくらいなのか? 弊社のアンケートでは、全体の16%が想定より下回っていました。
一見すると高いように思えますが、それでも全体の8割はシミュレーション以上。むしろ上回っているという声も3割あり、想定値未満のケースは少ないといえます。
また発電量が一定数を下回る場合は、出力保証というものが用意されており、メーカーが発電設備の修理・交換を行ってくれます。
確実な実績で選ぶなら「中古物件」
どうしても、シミュレーションより下回るリスクを一切負いたくない方は、中古の物件を購入するという手もあります。
中古物件は売電価格が高いだけでなく、発電実績も明確にされていますので、安心して物件を運用できるでしょう。
想定より初期費用の回収に時間がかかった
発電量・売電収入が想定通りだとしても、初期費用の回収に時間がかかる可能性があります。
物件売買サイトに記載されている利回りは、ほとんどが表面利回りです。太陽光発電に限らず投資を行うときは、常に発生するランニングコストなども含めた実質利回りで考える必要があります。
リスクへの備えと利回りのバランスが重要
しかし、ランニングコストとなるメンテナンス費用や保険の料金などは投資方針によって全く異なるでしょう。そのため、自分の投資プランに合わせた実質利回りを考える必要があります。
実質利回りや投資期間を計算する方法は、こちらの記事をご確認ください。
お得な物件を逃してしまった
太陽光発電のFIT価格は年々下がっているため、数年前にFIT認定を受けている新築物件と、高額な買取価格で運用できる中古物件が非常に人気です。早いものがちです。
日に日に数も減少しているため、もっと早く投資物件を購入した方が良かったという後悔が多数見受けられます。
とはいえ、まだ高額な買取価格の物件は残っているため、今からでも遅くありません。迅速な対応を心がけましょう。
業者選びで失敗・倒産や詐欺にあった
物件を紹介する業者によっては、架空の物件を紹介して契約金などを騙し取る悪徳業者も確認されています。高額な金額が動くため、詐欺業者も偽のセミナーを開催するなど、手の混んだ仕掛けを用意してきます。
また、倒産しそうな業者と契約するのも業者選びの失敗例です。太陽光発電の運用中に施工会社が倒産してしまうと、メンテナンスや手続きを依頼できません。そもそも、倒産しそうな業者が行った工事自体、信用できるとは考えられないでしょう。
工事前の倒産であれば契約していても費用の支払いは発生しませんが、ローンの着手金などをすでに支払っている場合はそのまま戻ってこないので注意が必要です。長期に渡り運用する太陽光発電事業は、信頼できる業者を選ぶのがポイントです。
見積もりの見方が分からなかった
複数の専門業者に太陽光発電投資の見積もりを依頼しても、見方が分からなければ後悔することになるでしょう。見積もりを比較する時に気を付けたいのは、kWあたりの単価を比べることや維持管理費用を確認することです。
1kWあたりの単価を比較する
太陽光発電の見積もりは、総費用ではなく1kWあたりの単価を比べるのがポイントです。kW単価は、費用総額を太陽光パネルのkW数で割ると算出できます。例えば、2つの見積もりのkW単価を計算すると、総費用の高い方が実際にはkW単価が安かった、というケースもあります。
kW単価を算出したら、割安な業者が提示する価格と相場価格を比較しましょう。あまり相場からかけ離れて安すぎる場合は注意が必要です。ただし、設置する場所に合わせて足場などの追加工事が必要になるなど、ケースによっても価格は変わります。
維持管理費用が入っているのかを確認する
長期間の運用に耐えられる太陽光発電設備ですが、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。専門業者による点検や清掃などを定期的に行うことで、不具合の早期発見や必要な修繕なども可能になります。そのため、見積もりに維持管理費用が含まれているかを確認することが大切です。
もし、依頼した見積もりに維持管理費用が入っていなければ、その業者には気を付けた方が良いでしょう。総費用が安いだけで維持管理費用が入っていないことに気付かずに決めてしまうと、結局は後から費用がかかって後悔します。
また、パワコンなどは10年~12年で故障するケースがほとんどなので、こういった新規交換費用が入っていない場合も注意したほうが良いです。
近隣トラブルになった
太陽光発電の近隣トラブルには、太陽光パネルからの反射光がまぶしいというクレームが付くケースもあります。反射光トラブルは事前のシミュレーションによって避けられるので、専門知識のある業者に依頼することが大切です。
また、中には工事中の騒音や雑草に関する苦情、土地の境界線に関するトラブルなどもあります。近隣トラブルに発展しないよう、前もって周辺の住民に挨拶することも必要です。
物件を探す際は、有名な大手物件掲載サイトや、しっかりとした実績があるサイトを活用しましょう。
保証・保険での後悔
太陽光発電を20年間運用するわけですから、保証や保険は事前に把握し、後悔がないように選択しましょう。
製品保証が短かった
太陽光発電のメーカー保証には、以下のようなものが用意されています。
製品保証:10~15年
→テレビなどの家電についてくるメーカー保証と同じようなものです。
出力保証:20年以上
→ソーラーパネルの出力値(発電量)が規定より急激に低下した場合に使える保証です。
太陽光発電投資は20年という長期間のため、製品保証期間が10年間では少々心もとなく、保証が切れた後に、パワコンなど重要な設備が故障したというケースも考えられます。
製品保証は10年よりは15年の方を取るべきです。不安な場合は、延長保証もおすすめです。
詳しくはこちらをご確認ください。
自然災害を想定していなかった
メーカー保証には、自然災害や火災などの保証は含まれていません。太陽光発電に保険をかけるのは必須ではありませんが、日本は地震や台風が多い国です。
できれば火災保険か動産総合保険を検討してください。
初期不良を放置して後悔
実際の発電量・収入がシミュレーションに比べて極端に低い、そもそも発電していないというトラブルも確認されています。
投資開始直後からの場合、初期の不具合や、施工ミスが原因の可能性が高いです。
はじめのうちは、遠隔監視システムで発電量を定期的に確認。少しでも異常があれば、速やかに販売店やメンテナンス業者に連絡しましょう。
遠隔監視システムについてはこちらをご確認ください。
導入時の申請で後悔
太陽光発電をはじめるさいは、電力会社や経産省に設備認定など、各種申請を行う必要があります。太陽光発電の申請は必要書類も多く、申請方法も複雑で時間がかかります。
書類の記入ミスでの差し戻しや、誤った数値で申請が通ってしまったケースも確認されています。
ご自身で行うケースは、二重チェックなどを行い、余裕をもって対応しましょう。代行業者を利用するのも手です。多少お金はかかってでも後悔がないよう、正確かつ迅速に対応してくれるところを選びましょう。
節税での後悔
お得な制度を知らずに損をしたという、失敗例も確認されています。
経費として計上し忘れた
太陽光発電を導入した場合、かかった機材やメンテナンス代などは経費として計上できます。実はお得な節税対策ですので、忘れずに対処しましょう。
先端設備導入計画を忘れた
太陽光発電投資には、償却資産税を優遇できる「先端設備導入計画」が用意されています。
一例として、設備代に1650万円かかった場合、3年間で57万円減免されます。忘れずに申し込みましょう。
税理士が動画付きで教える「太陽光発電の節税」はこちらの動画を御覧ください。
消費税還付を忘れた
太陽光発電は「消費税還付」できるため、支払った消費税が一部戻ってきます。
3年間で100万円以上節税できる可能性がありますので、こちらも忘れずに申請しておきましょう。
税理士が動画付きで教える「太陽光発電の消費税還付」はこちらの記事を御覧ください。
現地確認の後悔
直接物件を見ずに購入できるからこそ、現地確認をおろそかにしがちです。しかし現地を一度でも訪れることで、さまざまな失敗を回避できる可能性があります。
現地確認の際のチェックポイント
・近くに発電を遮るような木々や障害物はないか
→20年間運用するため、木々の成長なども考慮しましょう。
・光害によるトラブルは問題ないか(太陽光パネルの反射で起こるトラブル)
→業者にヒアリング。近くに民家がないかもチェックしましょう。
・獣害(野生動物が発電所に侵入してしまうトラブル)
→近くに動物が生息しているかどうか、フェンスの高さや強度は問題ないかチェックしましょう。
・設備の品質は? 特に見るべきは配線と架台
→施工が済んでいる物件なら、架台のネジ締めやケーブル類の断線などを確認しましょう。太陽光発電のメンテナンスサービスで「セカンドオピニオン」を受けることも有効です。
太陽光発電は遠隔からでも無人で運用できるため、物件を訪れる機会も少ないはずです。だからこそ、購入前の現地確認はしっかり行いましょう。
失敗しないためのポイント
太陽光発電にはメンテナンス費用がかかりますが、適切に実施することで不具合があれば早期に対処できます。雑草処理で環境を整えておけば、そのままにしておくよりも発電効率は向上します。
デメリットのように見えるメンテナンス費用を惜しまないことも、失敗しないためのポイントです。
具体的にできる備えは?
また、自然災害や盗難による損失リスクの可能性も太陽光発電のデメリットですが、設置する環境や防犯に注意すればある程度は回避できます。
地盤調査や防犯カメラの設置などの対策が大切です。それでも生じると考えられるリスクには保険への加入を必要経費と捉えることも検討しましょう。
メガソーラーのメリットを再確認しよう
メガソーラーにはいくつかのデメリットはありますが、多くのメリットに注目が集まっているのも事実です。デメリットを把握したあとは、メリットについても確認しておきましょう。
メガソーラーの管理費は、管理人を置かなければならない施設とは異なり人件費がほとんどかかりません。太陽光発電設備に難しい管理が必要ないのはメリットの一つです。また、シミュレーションによる事業計画が立てやすいため、保険による災害リスクのカバーなどの対策を取れば損失を抑えながら利益を計上できるでしょう。
確実な再エネ需要と開発ハードルの低さにメリット
再生可能エネルギーの推進が進むなかで、太陽光発電は設置しやすいエネルギーであるのも大きなメリットです。そのため、今後さらに増えていくと見られる再生可能エネルギーのなかでも、太陽光発電は特に人気があります。
国の推進事業であるメガソーラーは、日本政策金融公庫からの融資を最長20年間、優遇された低金利で受けることも可能です。また「中小企業経営強化税制」「中小企業投資促進税制」などの税制優遇も受けられます。
環境に優しく国も推進するメガソーラーにはメリットも多くあるので、融資や税制の優遇措置などを活用しながら設置を検討していきましょう。
高利回り物件で対策にかかるコストをまかなう
太陽光発電投資は非常に安定している投資ですが、まったくのゼロリスク、問題が発生しない投資は存在しません。太陽光発電のメリットやデメリットをしっかりと把握した上で、対策を講じましょう。
ただ、保険など各種対策を行うとなると、その分のランニングコストがかかるため、利益が減少してしまいます。運用する物件の利回りは、高いものを選びましょう。
タイナビ発電所では、高利回り物件が多数取り扱っています。会員様限定の非公開物件もありますので、まずは無料の会員登録をして、お得な物件を見つけましょう。
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