接続同意書類は事業計画申請と同時提出に

2018年8月31日、経済産業省資源エネルギー庁はFIT制度(固定価格買取制度)の申請ルールを一部変更した。これに伴い、新たに新規事業計画の申請を行う場合の準備処理期間および接続同意書類提出のタイミングに変更が生じている。

このコラムでは、新制度のスケジュールや従来との変更点について解説する。

FITルール変更1:「準備処理期間」1~2カ月延長

2017年4月1日施行の改正FIT法以降、申請項目が増えるなど事業計画の認定基準が厳格化した。その影響を受け、本来想定していた準備処理期間よりも審査期間が長引く状況が続いている。

こうした実情を受けて、経済産業省資源エネルギー庁では準備処理期間そのものを見直すこととした。

具体的な変更点については次のとおりである。

10kW未満の場合

まず、10kW未満の設備で太陽光発電を行う事業者の取り扱いについて解説しよう。

現行の新規認定申請及び変更認定申請の規定(FIT法第9条第1項及び第10条第1項)では、1~2カ月の準備処理期間が設けられていた。 改正後は、2~3カ月に変更となる。

10kW以上の場合

10kW以上の設備で太陽光発電を行う事業者の取り扱いについては次のとおりだ。

現行の新規認定申請及び変更認定申請の規定(FIT法第9条第1項及び第10条第1項)のよれば、準備処理期間は1~2カ月となっていた。改正後は、3カ月に変更となる。

要点をまとめると、認定取得にかかる期間が従来に比べて1~2カ月長くなったということだ。投資家はこれらの事情を考慮した上で、売電までのスケジュールを立てる必要がある。

FITルール変更2:「接続同意書類提出」が申請時に必須

FIT申請期限2018

「接続同意書類提出のタイミング」についても見直しが行われ、事業計画申請時に電力会社の「接続同意書類」の提出が必須となった。これは、接続同意書類の提出タイミングによって、申請に伴う不要な事務手続きが増えたためである。

改正FIT法の施行時は申請時の接続同意書類の提出は必須ではなく、審査後に書類が提出され、認定を行うという流れになっていた。その結果、接続同意書類が未提出の案件の管理や、接続同意書類が提出されない申請の審査といった不要な事務手続きが増えてしまうことになった。

そして、その影響で事業計画認定の審査期間そのものが長引く傾向が見られるようになったのである。こうした事態を受け、接続同意書類を申請と同時に提出するというルールが設けられることになった。

50kW未満の太陽光発電設備については2018年12月1日以降、その他の発電設備については2019年4月1日以降、新たに申請を行う場合にはそれぞれ申請時に接続同意書類の提出が必須となる。

今回の変更を受け、従来とは大幅にFIT申請の運用ルールが大きく変わることになった。新たに申請を行う人、およびすでに申請済みであるものの接続同意書類未提出の人は注意されたい。

これから事業計画申請を行う人は、事業計画申請をする時点で、接続同意書類が提出できるように事前に準備しておく必要がある。すでに申請が済んでいて、接続同意書類が未提出の場合も、期日までに必ず提出するようにしよう。

FIT申請から認定までの流れと注意点

今回のルール変更を受けて、太陽光発電の申請フローにも大きな変更が生じた。

現在の太陽光発電の流れを説明しつつ、今回のルール変更と注意点について改めて確認していくことにしよう。太陽光発電の申請では、電子申請システムを利用して申請を行うことになっている。具体的な流れは以下のとおりである。

1.事業計画認定申請書の作成
申請者の氏名、発電出力など必要な申請項目を所定の入力フォームに入力する。

2.必要書類を添付
土地の取得を証する書類などの必要書類を添付する。今回のルール変更により、「接続同意書類」もこの時点で提出することになった。

3.設置者による申請承諾
メールで設置者のもとに承諾コードが届くため、設置者は申請内容を確認し、間違いがなければ申請の承諾を行う。この承諾をもって、初めて申請が受理されることとなる。

4.審査・認定
その後審査が行われ、申請内容に問題がなければ事業者として認定を受けることができる。

準備処理期間が延長された結果、1~4までにかかる期間の目安が従来の1~2カ月から、2~3カ月(10kW未満の太陽光発電)、3カ月(10kW以降の太陽光発電、風力発電)に変更となった。申請を行うのであれば、時間に十分な余裕を持って申請するようにしよう。

また、申請時の内容や書類に不備があると修正手続きなどに時間がかかり、さらに審査期間が延びてしまう。審査をなるべく早く終わらせるためにも、ミスのない申請を心がけたい。

2018年度内の案件として認定してもらうためのFIT申請期限

FIT制度の事業申請
 

太陽光発電の売電価格は毎年見直されるため、どの年度に申請するかによって売電価格が大きく変わる可能性がある。2018年度の事業計画申請期限については、すでに資源エネルギー庁から発表があった。

2018年度の売電価格を確保したい人は、発電設備の設置規模に注意しつつ、所定の申請期限に間に合うよう余裕を持って接続同意書類の準備や申請手続きを進めていこう。

太陽光(50kW未満)の場合

太陽光(50kW未満)の場合の申請期限について確認しておこう。年度が変わり、売電価格が変われば事業計画に変更が生じる可能性があるからだ。

これから申請手続きを始める人については、2019年1月11日までに事業計画申請と接続同意書類を提出する必要がある。

2018年11月30日までに事業計画申請を提出済みで、接続同意書類が未提出である場合、接続同意書類を上記の期日までに提出しなければいけない点に注意したい。

接続同意書類の準備には電力会社での手続きが必要だが、それらの手続きの期限は各電力会社によって異なる。事前に必ず確認するようにしよう。

太陽光(50kW以上)・風力の場合

太陽光(50kW以上)および風力の場合の申請期限については次のとおりである。

2018年度に間に合わせるためには、2019年1月11日までに事業計画申請と接続同意書類を提出しなければならない。ただし、接続同意書類のみ2019年2月8日までに提出することも認められている。

注意しなければいけないのは、電力会社での手続きである。

高圧の場合、接続同意書類の準備には8カ月以上かかってしまう可能性もある。申請手続きを始める前に、接続同意書類の手続きが間に合うか必ず電力会社に確認しておこう。

電力会社への申込期限も要チェック!スケジュールを把握して間違いのない申請を

FIT申請の申請スケジュールは厳密に定められている。

期限を超過した申請や書類の不達についての例外は一切認められないため、期限に余裕を持って申請手続きを進めよう。

また、郵送による申請が認められている場合、「消印」の日付ではなく、各担当部署の「開庁時間内に到達」しているかどうかを基準に書類の到達日が判断される点にも注意したい。

さらに、忘れてはいけないのが接続同意書類の準備である。電力会社の「接続の同意を証する書類」の申込期限は、FITの申請期限よりもさらに早い。

たとえば九州電力の場合、低圧太陽光発電(10kW以上)は2018年11月16日、低圧太陽光発電(10kW未満)の場合は2018年11月30日が申込期限となっている。申請時に書類を間に合わせるためにも、各電力会社のホームページを事前に必ずチェックしておきたい。

FIT申請をスムーズに進めるためには、早い段階から計画的に準備を行う必要がある。申請期限に間に合うかどうかを常に考えながら、慎重に手続きを進めていこう。

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