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太陽光発電システムも、電気製品と同様にメンテナンスは不可欠である。屋外に無人で設置する以上、天災や人災に遭いやすいのだ。表面上は無傷に見えても、精密機器の内部ではダメージが蓄積し、売電収入を知らぬ間に逃している可能性もあるので気が抜けない。
ここでは、太陽光発電におけるメンテナンスの意義と得られる効果について詳しく解説していこう。ランニングコストを最適化するために一読しておくべき、メンテナンスの重要性に迫る。
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太陽光発電のメンテナンスを怠ることで起こるリスク
そもそも、太陽光発電はメンテナンスフリーと呼ばれた時代もありました。それにより、FIT全盛期に2012年~2016年までは野建て太陽光発電の投資物件の販売側もメンテナンスや遠隔監視機器をセット販売する事はほとんどなく、初期に購入した投資家さんの多くはメンテナンスへの加入や遠隔監視を設置する事はほとんど稀でした。
ただ、実際にはメンテナンスしない事で発電量のロスや災害・機器の劣化により多くの発電所が止まったりしているのは周知の事実である。
当然、室内で利用する通常の家電製品であっても、数年使っていれば不具合が出てしまう。ましてや屋外に設置している太陽光発電であれば、災害や天候などによる被害も受けやすく、定期的な点検・整備は必要不可欠である。
住宅用太陽光発電のメンテナンスは義務化はこちら!まずは、太陽光発電のメンテナンスを怠った際に起こりうるリスクを見ていこう。
発電ロスが売電収入減少に直結
太陽光発電は、吸収した太陽の光のエネルギーを電気エネルギーに変換する装置「太陽電池モジュール」が要となる。発電効率は、太陽電池モジュールに照射される光量によって左右される。
太陽電池モジュールは、ガラスなど透明なカバーで保護されてはいるものの、ホコリや枯葉などの堆積や風雨による汚れ・傷、周囲の樹木や雑草などによる影などで太陽電池に入る照射量が低下してしまう。
これにより、太陽光発電システム全体の発電効率も落ちてしまい、発電ロスが生じる。特に太陽光パネルはケーブルなどで直列に繋がっており、ケーブルの破損や1枚のパネル不良によりシステムの一部が発電しなくなります。
固定価格買取制度による売電価格は20年間しか確保されないので、期間中の不要な売電ロスを極力減らすことが収益を上げるコツだ。
例えば、1kWhあたり18円の発電所で、発電量がたったの1kWh減ったとしよう。その損失は1年で約6000円。20年間の売電損失は、約13万円にもなってしまう。
ましてや発電設備を遮るほどの樹木や雑草は設備をショートさせて、火災を招くリスクもある。機材の損失は損害保険でカバーできる可能性はあるが、撤去や修理の間に売電の機会を失ってしまう。そして、売電収入が落ちた発電所は売却時の売却金額にまで影響します。特に雑草の酷い場所では、大幅に発電量が落ちる可能性があるので、定期的にモニタリングする事も重要である。
雑草はちょっとのメンテナンスで防げるので、十分注意したい。
災害や盗難に巻き込まれたときの被害増大
台風や地震をはじめ、日本は災害大国である。2011年に発生した東日本大震災でも企業の発電所はもとより、個人・企業を問わず多くの太陽光発電システムが被害を受けた。
設備のメンテナンスを怠ると劣化スピードが著しくなり、耐久性が低下した状態で災害が起きれば、システムへの損害は甚大となるであろう。それだけにとどまらず、被災した機材が周囲に被害を及ぼせば、管理責任を問われる可能性もある。
そのとき、メンテナンスの実施が適切であることは、発電所オーナーを守る材料になり得るのだ。近年では低圧発電所も事故が起きた場合は、経済産業省に事故報告義務が課せられました。この報告を怠った場合は、最悪のケースとして認定が取り消される場合もあるので、メンテナンスや遠隔監視の設置を軽視する事はできない。
初期の時点で施工が適切であるかを確認すること、日頃より点検をして不具合や劣化に迅速に対処することが、被害を最小限に食い止める上で重要だ。
また、盗難による人災トラブルも存在する。金属類の価格が高騰していた時期は、橋の銘板や電線の盗難が相次いだ。太陽光発電も例外ではなく、無人で野立ての太陽光発電では電気ケーブルが盗まれやすいのだ。2022年になっても、毎月のように太陽光パネル・パワコン・ケーブルの盗難被害がニュースになっている。これは、太陽光発電所の多くが無人の場所に設置されている場合が多いからである。
参考リンク:太陽光発電施設で約1200万円相当銅線ケーブル窃盗(2017年 茨城県)
野立ての太陽光発電はフェンスや看板の設置が義務付けられているが、目的は防犯ではなく不意の立ち入り事故を防ぐものである。悪意をもった侵入者を防ぐには、さらなる対策が必要なのだ。発電停止やシステム故障だけでなく、最悪の場合は火災事故にまで発展する恐れもある。予防策では監視カメラを設置したり、発電設備の異常を早期発見する遠隔監視システムなどの対策を検討しよう。
メンテナンス料をケチるツケは大きい
メンテナンスを怠ることにより、機器の故障を招く可能性もある。電気ケーブルが外れていたり太陽電池モジュールの表面が割れていたりなど、物理的な損傷であれば素人でも判断は可能だが、発電不良を起こしているパネルを見つけるにはレントゲン検査のような「EL検査」が不可欠だ。
これらは専門家でなければ調査不可能である上に、放置すれば損傷が増えて修理コストがかさむ。これにより、さらに発電効率ダウンの悪循環が起こり、さらなる資金ロスを招いてしまう。メンテナンス代金よりも、修理代金の方が膨れ上がる事態は避けたい。
特にパワコンが壊れた場合は、保証期間があるから心配ないと考えている方も多数いるが、実際にはパワコンメーカー側もしっかり内部まで検査した上で故障原因を調査します。当然、有償対応になるケースがあり、故障原因が機器でない場合は新規で購入する必要性が出てきます。
次の段落ではメンテナンスを怠ったことで発生する、具体的な損失額についても見ていこう。
太陽光発電のメンテナンスを怠った場合の損失額とは?
メンテナンスを定期的に行っていた場合、年間の維持費は5000円前後で済む。しかし、メンテナンスを怠ったことによって発生する修理代や交換代の損害は非常に大きい。太陽光発電の中で故障しやすい機器としては、パワーコンディショナーが挙げられる。
最も家電製品に近いとされるパワーコンディショナーの寿命は10年間ほどとされていて、簡単な修理であれば2万円前後であるが、交換となれば20万円前後もかかってしまう。発電システムの要である太陽電池モジュールも同様に、1kWあたりの清掃は数千円であるのに対して、新品への交換ともなれば25~30万円となる。
メンテナンスや清掃を怠ることで、数十万円もの損害が出るのだ。加えて、製品保証が10〜15年ついているケースが多いが、災害による破損は保証範囲外ということも覚えておきたい。いかに定期的なメンテナンスが大切であるかが分かる。
太陽光発電のメンテナンスにかかる費用
太陽光発電の維持費は、住宅用であれば3000円/kW年、非住宅用であれば5000円/kW年が概ねの目安となる。たとえば、住宅用で5kWのシステムなら年間平均は15000円で、非住宅用で49kWのシステムなら年間平均12万円だ。メンテナンス会社から月4万などのプランも出ているが、大半は定期点検1回のみで、除草や緊急駆け付けはオプションになっているケースが大半です。
次にメンテナンス費用について見ていくと、住宅用の場合は1回あたり2万円前後が相場額となる。住宅用については法廷義務が課されておらず、4年間に1回以上の定期点検が推奨されているという形だ。
非住宅用の50kW以上に関しては法定点検が必要であり、なおかつ電気主任技術者にメンテナンスを依頼しなければならない。この委託費用は、一般的に年間50万~100万円が相場となる。
また、発電効率を決定づける太陽電池モジュールには、定期的な掃除が不可欠だ。野立ての太陽電池モジュールの清掃費用は、1kWあたり2000~5000円程度が相場である。パワーコンディショナーは、基板交換であれば数万円であり、全交換ともなれば1台20万円前後かかる。
2021年頃からは、太陽光発電所のオーナーに対してはメンテナンスや遠隔監視設置などがほぼ義務化に近い形になった事や、オーナーとして責任が大きくなったことで、発電所を売却する方も増えているのは事実である。
太陽光発電のメンテナンスの効果
維持費やメンテナンス費用、ランニングコストを把握することによって資金プランが見えてきたことだろう。次は、定期的に点検や清掃・草刈など適切なメンテナンスを行ったことによって受けられる恩恵・効果についても見ていこう。
発電・売電ロスの予防
太陽光発電のメンテナンスで得られる効果として、発電ロスの予防が挙げられる。たとえば、太陽電池モジュールのメンテナンスを怠った場合、設置してから10年が経過した時点で発電効率が95〜97%にまで低下し、20年後には80〜85%にまで下がってしまう。
発電効率の低下は、発電量ひいては売電収入の低下へと繋がる。屋根の上や住宅から離れた場所など、確認しにくい設置位置であれば特に定期的にメンテナンスを施すことによって、最適な発電効率を保つことが可能だ。
モジュールの清掃や点検はもちろん、設備周囲の草刈りなども大切なメンテナンスである。
災害予防
メンテナンスを定期的に行うことで、災害による被害を最小限に食い止める効果もある。劣化している場所を補強することにより、台風や地震など天災によって起こりうる太陽光パネルや台の落下、破損が防げるからだ。
特に屋根の上に取り付けているケースが圧倒的に多い太陽光発電システムにおいて、風雨や大雪など通常の悪天候時においてもダメージを直接受ける形となるため、故障箇所や損壊箇所がないか定期的にチェックするのは非常に大切である。
経費節約
定期的なメンテナンスを行う効果として、経費節約ができる点も見逃せない。住宅用の小規模なシステムであれば2万円から数万円前後、ある程度の大きさの規模であってもメンテナンス費用は数十万円程度で収まる。
しかし、たとえばメンテナンスを怠って太陽電池モジュールが破損した場合、数枚程度であったとしても100万円単位の損害額となってしまう。寿命が長いとされるパワーコンディショナーに至っても、簡易的な修理は2万円で済むが交換となれば約20万円もかかるため、将来を見据えたメンテナンスが大切だ。
メンテナンス費用より損害を出すほうがロスは大きい
屋外に晒している上に災害大国である日本においては、発電効率を損なわず長く運用を続けるには定期的なメンテナンスが必須である。数枚破損しただけで数百万円の損害が出たり、発電効率が落ちて収益が低下するなど、甚大な損害と比較すればメンテナンス費用の方が明らかに出費が少ない。定期的なメンテナンスを実施して、あらかじめ損害リスクを予防しておこう。
特に遠隔監視機器やメンテナンスをしていない方は、事故が起きた時の対応に後悔する可能性が高いでしょう。保険が入っているから、問題ないではすまされない。近隣住民にトラブルが発生して、ニュースなどに取り上げられる可能性も否定はできないでしょう。
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