太陽光発電投資を終えるとき 廃棄方法とコストの基本

どんなものでもいつかは廃棄することになるからこそ、太陽光発電投資をする前に廃棄方法や費用について知っておくことが必要である。事前に情報を得ておけば、廃棄への負担を減らすことも可能だ。

あまり知られていない太陽光発電の廃棄を詳しく知って、太陽光発電投資に備えよう。

太陽光発電システムを廃棄するための基本知識

太陽光発電の廃棄にかかる費用は、撤去費、搬費、処分費の3つである。

現状の住宅用太陽光発電設備では、撤去費は約10万円、運搬費と処分費は合わせて約5万円が相場のようだ。したがって、廃棄全体にかかる費用は15万円ほどとなる。ただし、これはパネルが20枚の時の相場であるため、より規模の大きな太陽光発電設備を設置している場合には15万円以上かかる場合もあるだろう。

また、土地を借りた産業用太陽光発電ならば、廃棄費用の他に土地の原状復帰にも費用がかかることになる。

太陽光発電における廃棄物と、それらの処理方法について見ていこう。

太陽光発電の廃棄物とは何か

太陽光発電設備の廃棄物の中で大きな割合を占めるのが、使用済みとなった太陽光モジュールである。太陽光モジュールとは、太陽光エネルギーを電気に変えるパネルのことだ。

太陽光モジュール以外にも、太陽光モジュールを支えるアレイ架台や配線の材料なども廃棄物として考えられる。

これらは家の取り壊しなどにより不要になったときに廃棄処分する必要が出てくる。また、土地を借りた太陽光発電投資では、土地の賃貸期間が終わるときに撤去する必要があるため、この場合も廃棄の必要性が出てくる。

廃棄物の処理方法

太陽光設備の廃棄物は、中間処理業者によって産業廃棄物として処理されることになる。

廃棄物は粉砕・選別され、太陽光モジュールのガラスやアレイ架台に使われた金属などはリサイクルに、それ以外の廃棄物は埋め立てられることになるだろう。

環境省では将来的に起こり得る太陽光発電設備の大量廃棄に備えて、リサイクルの推進に向けたガイドラインを制定している。ガイドラインでは撤去方法から、リユース・リサイクルの方法などについて取りまとめられており、廃棄の際には一度目を通しておくのが望ましい。

太陽光発電の廃棄費用はFITに含まれている

太陽光発電の廃棄費用は、実は太陽光発電固定価格買取制度(FIT)に含まれている。太陽光発電の放置や不法投棄を懸念して、FITで廃棄等費用をまかなえるようにしたのだ。

廃棄費用は資本費の5%と想定されており、20年間の売電収入で廃棄費用をまかなう設計になっている。制度上では廃棄費用が捻出できない事態は起こりづらいと考えられる。

固定価格買取制度に認定されるための事業計画で、廃棄費用や積立額の記載を求められている。20年間の売電収入で廃棄費用はまかなえるという想定になっているが、売電収入が想定を大幅に下回ったり、廃棄費用が高騰すれば厳しくなるケースもあるだろう。

廃棄費用の積み立ては義務ではないが、発電事業者に自主的な行動が求められている。2018年7月より、定期報告(運転費用報告)の項目に廃棄費用の項目が追加され、報告が義務化された。20年後の資金繰りに備え、不法投棄などしないよう、廃棄に備えておく必要があるだろう。

太陽光発電のリサイクルや中古販売はできる?

過積載の太陽光発電所は、太陽光パネルの廃棄物が大量に出るはずだ。これを中古で売って収入にできる道も模索しておきたい。

太陽光パネルは、大部分がガラスやアルミなどのリサイクル可能な材料からできている。太陽光パネルは貴重な資源になり得るのだ。

また、資源化するリサイクルだけでなく、中古販売によるリユースも注目されている。太陽光発電設備の劣化状態に依存するため一概には言えないが、国内メーカーの製品であれば10年以上使用していたとしても中古販売可能なことが多い。

高く買い取ってもらうには、劣化を少なくすることが何より重要だ。落ち葉の堆積や鳥のフンなどによって起こるホットスポット現象、セル割れ、アルミフレームの劣化などは買取価格低下の原因となるため、日頃から注意しておく必要がある。

また、発電量に変化が見て取れるようになった場合には、何らかのトラブルを抱えている可能性がある。売却を視野に入れるならメンテナンスを継続し、良い状態を保つことが望ましい。

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太陽光発電の廃棄問題はリサイクル技術の進歩で解決へ

太陽光パネルは特殊な構造から、リサイクルするのが困難だと問題視されていた。従来は太陽光パネルは構造上分離が容易ではなく、リサイクルすることは困難であった。かし、リサイクル技術が進歩することによってこれらの問題は解消され、現在の太陽光パネルのリサイクル率は約95%と非常に高い値となっている。

2012年から始まった固定価格買取制度によって急激にその数を増やした太陽光発電設備の多くは、寿命とされている20年間は運転し続けることになるだろう。そこで問題になるのが、2030年以降に発生するであろう太陽光発電設備の大量廃棄だ。

太陽光パネルは、電極やシリコンが何層にもなって強力に接着されており、その中には鉛などの有害物質も含まれている。有害な物質が付着したままではリサイクル可能な資源も再利用することは叶わない。

このように特別な事情を抱えた太陽光パネルだ。廃棄処分されている太陽光パネルのリサイクルには、専門的な技術が必要であり困難だとされてきたのも仕方がない。しかし、それはあくまで過去の話である。

現在はリサイクル技術が進歩し、太陽光パネルのリサイクル問題は解決に向かっていると言える。太陽光パネルの適正な回収方法とリサイクル技術の安定供給が可能となれば、大量廃棄にも対応可能となり、廃棄問題が解決に向かうことが期待できる。

廃棄費用まで積み立てられるFIT制度で太陽光発電投資を始めよう

太陽光発電の廃棄費用は住宅用で約15万円と決して安いとは言えない。しかし、FITによって電気の調達価格に廃棄費用が上乗せされているので、その分を考慮すれば安心して投資を始められるはずだ。

また、物件を丸ごと中古買取してくれるサービスを利用すれば、廃棄費用を一切負担しないことも可能になるだろう。

環境に優しいとされる太陽光発電はリサイクル技術の進歩により、廃棄後も環境に優しい発電方法となりつつある。そんな太陽光発電になら、安心して投資できるのではないだろうか。

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