風力発電の7つのリスク

風力発電はリスクがあるそうですが、どのようなものがあるのでしょうか?

1.風力発電のリスク

風力発電の場合には、企画・立案、設計・ 施工、運転・保守のそれぞれレベルにおいて、特有のリスクがあります。そのため、この特有のリスクに対して慎重に見極める必要があります。

風力発電のそれぞれのレベルのリスクについて見ていきましょう。

このリスクの中で、特にキャッシュフローを左右するものは、発電量、自然災害などによる故障・事故、性能です。そのため、ビジネスとしてのメリットが下がらないように、対応を慎重に行うことが必要です。

しかし、過剰にリスクを評価すると、対応すべきことが多くなり、ビジネスとしてのメリットが非常に低下してしまいます。リスクを判断する場合は、別のケース等を参考にしながら、検討を慎重にすることが必要です。

風力発電の7つのリスクの説明画像1

1.1 施工のリスク

施工のリスクとしては、計画したような予算・期間・性能で施工できないことなどがあります。このリスクは、設計、施工の業者が業務をする能力が十分でない場合に起きる恐れがあります。また、作る際に天候が悪くなって遅れる場合も注意が必要です。

具体的な施工のリスク

  • 工事が予定通りに進まない
  • 業者のトラブルによって初めに予定した予算、工期、性能が確保できない
  • 追加の費用が発生する

などがあります。

施工のリスクに対して確認すべきこと

  • 豊富な知識・経験ある業者へ発注しているか
  • 発注した業者の進捗状況を適切に管理しているか
  • 発注した業者が積雪や強風などでの遅れを考慮した計画を立案しているか
  • 万一のために業者と工事の請負契約をする際に遅れた際の違約金、瑕疵の担保などについて決めているか

が挙げられます。

1.2 発電量のリスク

発電量のリスクとしては、風向や風速、発電量予想の変化、想定していなかった事象が起きたなどによって、考えていたような発電量にならない場合は、売電料金が少なくなることがあります。

この原因としては、風速が年によって変化するため風の状況の調査による発電量よりも少なくなる、風力発電のプロペラ等のメンテナンスや故障が起きることによって稼働率が低下する、カットアウト風速より強い風によって風力発電の運転が停まるなどが考えられます。

発電量のリスクに対して確認すべきことは、発電量の予測が低下する恐れを十分に考慮した計画であるか、事業計画は発電量が低下した場合にでも継続できるようになっているかなどが挙げられます。

1.3 自然災害等による故障・事故のリスク

台風、乱流、落雷、凍結・低温、浸水等の自然現象や火災などの事故によって、風力発電が壊れるリスクがあります。風力発電で起きる故障は、落雷によるものがほとんどです。

また、自然災害の台風などによる故障・事故も起きているため、重点的に台風や落雷について対策することが必要です。

自然災害による故障・事故で、風力発電が停止することによって利益が無くなったり、風力発電の復旧、物的・人的被害が起きた場合の賠償費用を負担したりする必要があります。

このような事象が起きた場合は、非常にリスクが大きくなる恐れがあります。なお、故障・事故が起きた場合の復旧に必要な費用としては、数百万円~数千万円もかかることもあります。

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自然災害などによる故障・事故のリスクについて見ていきましょう。

落雷のリスク

風力発電は落雷によって、プロペラや制御機器が壊れる恐れがあります。特に、冬のシーズンに起きる冬季雷の場合は、エネルギーが非常に大きいため、被害が甚大になる恐れがあります。また、日本海側の北海道南部から山陰は雷が多く発生します。

そのため、特に、このような地域は冬季雷を想定した雷対策が必要です。しかし、雷はどこでも起きるため、この地域以外でも対策を十分行う必要があります。

落雷のリスクに対して確認すべきこと

  • 風力発電の耐雷性を保つために適切な時期に点検するようにしているか
  • 雷から風力発電を守るために適切な設備を設けているか
  • 風力発電の落雷による故障・事故に対して保険に入っているか
  • 風力発電の落雷に対して周りにリスクを周知させているか

などが挙げられます。

台風、乱流のリスク

台風の場合は、風速がカットアウトの風速よりも速くなる場合が多く、影響が発電量に及びます。また、支柱が基礎から倒れたり、プロペラやナセルカバーが壊れたり、飛び散ったり、雨水がナセルカバーが壊れたところから浸入して部品が故障したりするなどのリスクがあります。

このような故障、損壊によって発電量が低下するのを防止するためにも、台風対策を十分に行うことが必要です。

また、乱流の場合にも、プロペラの寿命や疲労破壊に影響が及ぶ恐れがあります。山岳地帯が日本のように多い場合には、風向・風速が非常に激しく変化する場合が考えられます。

そのため、例えば、風力発電は乱流が起きやすいところには作らないこと等を考えるだけでなく、もし作る場合は、風力発電を選ぶ場合に、十分に乱流について考えられているか、メーカーへ問い合わせたり、相談したりする必要があります。

台風、乱流のリスクに対して確認すべきことは、風力発電を作るところの極限の風速、乱流に対応できる機種を選んでいるか、長い時間風力発電が停まることに対して自家発電機を設ける等の対策を行っているかなどが挙げられます。

その他の突発的な自然災害等のリスク

これ以外に起きる可能性がある突発的な自然災害などのリスク

  • 地震で風力発電が損壊したり、被害が連系設備、送電線で起きたりする
  • 地盤沈下や液状化で風力発電が損壊する
  • 津波、洪水、高潮などで風力発電が損壊する
  • 土砂崩れで風力発電が損壊する
  • 想定していなかった積雪などで点検や部品交換がタイミング良く行えないために起きる故障・事故、およびこれに伴う補修費の増加

などが挙げられます。

その他の突発的な自然災害等のリスクに対して確認すべきことは、いろいろな自然災害などに関して可能性を掴んで適切な対策や復旧の費用を事業プランに入れ込んでいるか、地震、水害等の自然災害、これ以外のトラブルが起きた場合のために保険に入っているかなどが挙げられます。

1.4 性能のリスク

風力発電は、台風、砂塵、塩害、氷・雪などの付着等によって、プロペラやいろいろな部品が劣化します。劣化することによって故障が起きた場合には、発電量が下がって売電収入が少なくなると同時に、修理費用がかかるなど、悪影響が収支に及ぶ恐れがあります。そのため、十分にメンテナンスを行うことによって、性能が低下するのを防止することが大切です。

性能のリスク

  • 乱流でプロペラが損傷したり、その他の要因でプロペラが劣化したりして出力が下がる
  • 着氷・着雪でプロペラの回転数が下がる
  • 塩害で電気系統の絶縁が下がったり、機器が腐食したりする
  • これ以外に、メンテナンスが適切でないためいろいろな部品が損傷して出力が下がる

ことが挙げられます。

性能のリスクに対して確認すべきこと

  • ・風力発電の性能が下がるのを防止するためのメンテナンスを行っているか
  • ・メーカー等と製品保証について適切に契約しているか
  • ・メンテナンスのための保険に入っているか
  • ・機器の故障・事故が起きた場合の対応を考えて事業プラン、費用プランを立案しているか

などが挙げられます。

1.5 メーカーの事業撤退・倒産のリスク

風力発電メーカーが事業を撤退したり、倒産したりすることで、風力発電の部品交換やメンテナンスが難しくなるリスクがあります。メーカーの事業撤退・倒産のリスクに対して確認すべきことは、事業撤退・倒産の恐れが少ないメーカーを選んでいるか、多く流通数があり、故障した場合に部品の融通ができる、あるいは代わりに別のメーカーの部品が使える機種を選んでいるかなどが挙げられます。

1.6 運転のリスク

風量発電を運転している際に起きる労働災害や物的・人的被害、メンテナンスの不備などで初めに考えていなかったような修理費用や賠償費用がかかる恐れがあります。

物的・人的被害のリスク

台風や落雷で壊れたプロペラが飛び散って人や周りの建物などに当たるリスク、これらの物的・人的被害の場合の賠償費用が起きるリスク、夜間にプロペラが氷結して、気温が夜明けに高くなって溶けて、プロペラが回ることで飛び散って人に当たるリスクなどが挙げられます。

労働災害のリスク

メンテナンス作業を高いところで行ったり、メンテナンスの際に重機を使用したりする際に作業員が怪我するリスクが挙げられます。

業者の業務を遂行する能力のリスク

  • 風力発電事業について、十分に技術的な知識などがなかったために起きた故障によって、修理費用が無駄に増える
  • メンテナンスを適切に行わなかったために、製品が保証されない
  • 業者の経営能力が十分でなかったため、初めに予定した運転ができない

などが挙げられます。

運転のリスクに対して確認すべきことは、関係者以外が風力発電の近くへ立ち入ることをできる限り制限しているか、荒れた天候の場合の風力発電のリスクに関して風力発電に近づく恐れがある人に知らせているか、メンテナンスを知識・経験が豊富な風力発電メーカーに任せているかなどが挙げられます。

1.7 制度のリスク

制度のリスクとしては、固定価格買取制度の場合には自然エネルギーによる発電量が多くなってくると、電力会社への売電が抑えられる恐れがあります。また、環境影響評価などが長くかかった場合は、風力発電の認定が遅れ、初めに考えていた売電価格にならない恐れがあります。

制度のリスクに対して確認すべきことは、売電価格が下がることを事業プランで考えているか、融資が固定価格買取制度の期間のうちに回収できるようになっているかなどが挙げられます。

2.まとめ

風力発電投資を考えている場合には、施工、発電量などのいろいろなリスクがあるため、慎重に判断しましょう。

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